「実店舗に行かなくても、商品の見た目や使用感を体験できるようにしたい」。Googleは、社内で実験的なプロジェクトが生み出される「Area120」の新しいプロジェクトとして、「Shoploop」を7月17日に公開した。
ショッピングを楽しむための90秒以下の動画プラットフォーム
「Shoploop」は、商品を発見し、評価し、購入するためのビデオショッピングプラットフォーム。公開される動画はすべて90秒以下のもので、特定の分野の製品に精通している発信者による製品レビューが、様々な切り口で紹介される。
製品を実際に使う様子やそのメリットを紹介するものもあれば、背景のストーリーを紹介するケースがあるという。ライブ配信も行われる。
ユーザーは、気になる商品を見つけたら、その商品を保存しておくことができるほか、クリックしてそのまま購入することもできる。もちろんお気に入りのクリエイターのフォローも可能だ。
現在配信者として、メイクアップ、スキンケア、ヘア、ネイルなどのカテゴリーの美容業界のコンテンツ制作者、出版社、オンラインストアのオーナーに焦点を当てているとのこと。
「私たちの目標は、彼らが商品をレビューしたり、おすすめの商品を紹介したり、他の人が自分の動画から直接買い物をするのを助けるプラットフォームを提供することです」とGoogleはコメントしている。
ある女性の地下鉄での行動がアイデアの元に
Shoploopは、ニューヨークの地下鉄で見たユーザー行動がアイデアの元になっている。隣に座った女性が、ソーシャルメディアアプリ、YouTube、オンラインショップを切り替えながら黙々とデバイスをスクロールしていたため、気になって何をしているのかを聞いてみたという。
女性は、化粧品の広告をソーシャルメディアで見て、それを実際に使っている様子を見たいと思いYouTubeをチェックして、他の人がどう思っているかをレビューで確認して、購入するためにECをチェックしていたという。
ここから、彼女が探しているものを見つけるために、最低でも3つのアプリを使っていることに気づいた。そして、商品を発見し、評価し、購入することができるビデオプラットフォームを開発するに至ったということだ。
現在はスマートフォンからの閲覧のみだが、近日中にデスクトップ版も提供される予定。動画のプラットフォームにショッピング機能が付加される流れがあるが、ショッピングを楽しむことにフォーカスした点で、また違ったプラットフォームの世界観が生まれそうだ。