米歌手Akon、故郷セネガルで「暗号通貨都市」建設に着手

Richard Bord/Getty Images for Cannes Lions


アフリカ諸国の多くの政府は、仮想通貨が実際にうまく運営できるかどうかを疑問視している。ジンバブエ準備銀行は2018年5月、銀行がデジタル通貨で決済することを禁じる通達を出したが、最高裁判所は同月にそれを覆した。南アフリカでは、歳入庁が仮想通貨への課税をめぐるガイダンスを発表すると、その分類について議論が巻き起こった。ケニアでは、中央銀行が仮想通貨を規制しつつゆっくり採用しようとしている。

デジタル通貨をめぐるこうした懐疑的な姿勢は、その危険性、ならびに自国民が損害を被る可能性について、アフリカ諸国が抱く懸念と関係している。

ブロックチェーン技術と都市構築を一体化させるという構想は、一部の人からは突飛だと思われるかもしれないが、こうした動きは近年、勢いを増している。とはいえ、実現したプロジェクトはまだひとつもない。Akoinのような仮想通貨が、アフリカ経済に安定をもたらすか、それとも、自分のお金は従来通貨のままで保管しておけばよかったと消費者が後悔することになるかどうかは、時間が経たないと判明しないだろう。

今後の展望


Akon以外にも、すでに仮想通貨業界に参入しているセレブリティは少なくない。ヒップホップアーティストのNas(ナズ)は2014年、仮想通貨取引所コインベースに投資。ラッパーのGame(ゲーム)も、大麻業界での流通に特化した仮想通貨Paragonのアドバイザーに就いている。

エイコンシティの第1段階は、2023年末に完成する見込みだ。建設されるのは、道路や住居、ホテルのほか、ハンプトンズ・ホスピタルのオフィス、ハンプトンズ・ショッピングモール、警察署、学校、廃棄物施設、太陽光発電所が含まれる。第2段階は2024年から2029年に建設される予定だ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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