最後のキーワード、イノベーションの面ではまず、インスタグラムでできることがまだまだあると思っています。
世界的にみても、日本は特に、利用者数の伸びとエンゲージメントが非常に高い。
「#おしゃれさんと繋がりたい」というタグなど、ハッシュタグから自分の欲しい情報を探す「ハッシュタグ検索」など、日本での使われ方はとても先進的です。日本の利用者への理解をさらに深めた上で機能を拡充すべく、アメリカ外として唯一、日本にインスタグラムのプロダクトエンジニアリングのチームを配置し、新たな機能をリリースしようと計画を進めています。
そして、VRでも日本は非常に注力するマーケットになっています。日本は、VRのコンテンツとして非常に上質なものが揃っている市場で、人材の採用などを含め、日本において投資を進めています。
VRをビジネスでも活用するケースが増えていて、海外の例ですが、様々な業種で出張や研修をすることができなくなった今、外科医のトレーニングやセールスのトレーニングをリモートでVRを活用して始めた企業もでてきました。
私自身、各企業の経営者の方や、チーフデジタルオフィサー、デジタルトランスフォーメーションを担当する役員の方々と情報交換をしてきましたが、日本の企業も、もう元の形には戻らないということが共通見解です。
かなり慎重な国内企業も、働き方もビジネスモデルも変えなければいけないということを、多くの人が認識している。その中で、働き方に多様性をもたらすという面においても、われわれが支援できることが非常に多くあるはずです。
ビデオだと少し難しい、立体的な体験が必要とされる場面こそ、VRとの相性がいいんです。今後のリモートの在り方を、フェイスブック社ならではの形で推進していければと思っています。
根本としては、B to B、B to Cでも、どのアプリケーションでもVRにおいても、フェイスブック社の軸にあるコミュニティーを推進することで人をつなげていくということは、今まさに必要とされていることだと、確信をしています。
味澤将宏◎2008年から日本マイクロソフトにてPC及びモバイルディスプレイ広告ビジネスを統括。2012年4月、Twitter Japanに入社し、2016年11月より上級執行役員 広告事業担当本部長および日本・東アジア地域事業開発担当本部長を兼任。