日本で6月中旬に発表したフェイスブックのショップ機能「フェイスブックショップ」も、中小ビジネスを支援することを一つの狙いとしています。
ECのプラットフォームにはすでに豊富な選択肢がありますが、リーチが非常に大きいフェイスブックやインスタグラム上でコミュニティを作り、そこからショップと人との繋がりを作ることに意味があると思っています。
アメリカのフェイスブックが「Shopify」と連携しているように、 日本では「BASE」や「STORES.jp」などと連携しており、今後も複数のパートナーとの連携を考えています。
元々フェイスブックの機能としてあった「グループ機能」は、緊急事態宣言の発令後、約1カ月で、日本では20万人ほどの方々が新型コロナウイルス感染症に関するサポートグループに参加しました。私ももちろん活用していますが、ここで感じるのが、フェイスブックがコミュニティを応援できているという手応えです。
例えば、私は新型コロナウイルス感染症の影響によって在庫を抱えて廃棄しなければならないような食料品店等を支援するグループに参加しています。人が多く集まるイベントが中止になる中で、廃棄処分になった食料を買うことができるのですが、買い手としては、良質な商品がお安く手に入ります。
そして、そのグループに参加をしていれば、売り先に困っている小売店などを紹介し合うことが可能になります。買い物をする場というだけでなく、助けあいができるコミュニティとして機能していることを嬉しく思っています。
物理的な距離があっても、こういったコミュニティがあれば、ビジネスは成立するものです。
一方で、厳しい状況に置かれている人の繋がりを通じて中小ビジネスをより直接的にサポートすべく、フェイスブック社は全世界的に1000億ドルの助成プログラムを創設しており、日本においても準備を進めています。
プラットフォームとしての責任
残す2つのキーワードは、フェイスブック社が提供するサービスを安心・安全に使ってもらうための「レスポンシビリティ」と、VRなど新しいコミュニケーションプラットフォームや現在提供しているアプリにおける「イノベーション」です。
コロナ禍でフェイスブックやインスタグラムの利用時間は急激に増加し、いいね!を押す、または、コメントを残すなどのエンゲージメントも上がっている中で、プラットフォームの責任が非常に高まっていると感じています。
世界的に、安全とセキュリティーの確保に注力する人員を約3万5000人にまで増員し、コンテンツの監視ではAI技術も活用しながら、365日24時間体制でコミュニティ規定に反する不適切な投稿を見つけ出し、対応をしています。
日本では、業界団体、関係省庁と連携をしています。インスタグラムでは5月に、複数のアカウントを一括でブロックをしたり、コメントを非表示にしたりできるいじめ防止の機能を導入しました。当社が提供しているプラットフォーム上のいじめや誹謗中傷の問題などに対しては、テクノロジーを最大限に活用して対応をしていきたいと考えています。