ビジネス

2020.09.02

脱・マイクロマネジメント リモートの「信頼構築術」

Getty Images

コロナ禍により、Web会議は一般社会の中でも広く普及し、当たり前になりつつある。企業によっては、4月入社の新入社員が6月まで一度も出社せずオンラインで研修を受けていたり、教育の現場でもオンライン授業を採用している学校が多い。

もとより、筆者の勤務していたアマゾンでは、世界を束ねるマネジメント部門やソフトウェアの開発部隊をはじめとする主要部門がシアトル本社に集約されていて、電話会議はテレコン(Tele-Con=Tele Conference)と呼ばれ、日常的に行われていた。そのため、Web会議が普及してからも、オフラインとは異なる状況でのコミュニケーションにみな慣れていて不具合はなかった。その当時の知見を活かし、「元ディレクターが教える「アマゾンのすごいWeb会議」6つの約束」を寄稿させていただいたこともある。

しかし、Web会議がアマゾンほど日常ではなかった企業においても、オンラインコミュニケーションの活用が今後さらに常識となるはずだ。今後、「難しい」「やりずらい」とった悩みをどのように解消していけばよいのか。

ビジネスパーソンのこうした悩みを解決するため、「リモートトラストの構築術」というサービスの提供を開始した企業に「アプローズ」がある。筆者も、このサービスのWebセミナー&ワークショップに参加する機会をいただいた。これまでの経験からオンラインの会議には慣れていた筆者でも、多くの発見や気づきを得ることができた。

そこで今回は、リモートトラスト研修の先駆者である、アプローズ代表取締役趙友貴氏に、今後リモートワークを継続していく上で重要なことや、研修の開発秘話などについてリモートで話をうかがった。


Web会議を円滑に進め、会議の目的を達成する上で先ず大切なことは、「初対面でも顔馴染みでも安心して話してもらうこと、つまり顔をしっかりと見せることで、会話がしやすい環境を整えること」だと趙氏は語る。逆光がきつかったり、遠すぎたり、近すぎたりすると、表情が見えにくく、相手にとっては非常に話しづらい。ビジュアル的に話しやすい雰囲気を作ることは、発展的な会話を進めていく大切な一歩となる。

そもそも、趙氏がリモートトラストを始めようと思ったきっかけは何だったのだろうか。

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文=佐藤将之 編集=石井節子・長谷川寧々

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