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FUNDBOOK代表取締役CEO 畑野幸治

後継者不在という社会課題に対し「プラットフォーム」と「分業モデル」をかけ合わせた独自のM&A仲介モデルを提供し、急成長を遂げているFUNDBOOK。代表取締役CEO・畑野幸治が理想のチームを実現するために進める人材戦略とは?


新たなM&A仲介モデルで躍進


「M&A仲介は属人的、つまり手がける人間の能力や経験によって成果が変わってしまうアナログな世界でした。お客様に心から寄り添うものではなかった。そうしたM&Aのあり方を変えたいのです」

気鋭の若手実業家として知られる畑野は、自身の会社譲渡の経験から、従来のM&Aは決して理想的な姿ではないと感じていた。“大廃業時代”の社会課題を解決する理想のM&A仲介を目指してFUNDBOOKを立ち上げたのは、そんな経緯からだった。

「弊社ではアドバイザー個人の先入観や知見に左右されない多様な選択肢を提供するために、約4,000社が登録するプラットフォームを通じてマッチングを行います。ただ、それだけでは理想のM&A仲介とはならない。M&Aには法務・税務・財務等の専門知識を必要とする煩雑な実務があるからです。

通常はそのような実務面の支援もアドバイザーがひとりで行います。しかし、それでは一つひとつのプロセスにかけるリソースが限られてしまううえ、時間もかかってしまう。

その課題を解決するのが、M&Aの各プロセスに特化した6つの専門チームによる特化型分業モデルです。この分業モデルによって、成約までのリードタイムを短縮しつつ、M&Aのクオリティを担保することができるのです」

その革新モデルの成功は、設立2年半にして売上高35.6億円という異例の急成長を遂げ、未上場ながら業界の大手3社を猛追するまでになっていることからもわかるだろう。

「ビジョンは『Success for All』。Allに含まれるのはステークホルダーすべて。お客様はもちろんですが、私はお客様に寄り添い尽くす弊社の社員も、熱く支持したいのです。そのために信託型ストックオプションを発行することにしました」

人を大切にするための施策


社員に対してストックオプションを発行するのは、珍しいことではない。しかしFUNDBOOKはそれを“信託型”にすることで、社員のメリットの最大化を目指しているところが大きく違う。

「M&A仲介という仕事は非常に大きな負荷がかかる仕事ですから、その貢献に対してできるだけ正当な評価をしたいと考えました。通常のストックオプションで十分に報いることができるとは、私には思えなかったのです」

従来型ストックオプションは、事業成長に比例して行使価格が高くなってしまい、社員が得られる利益が下がってしまう。

「そこで、時価総額20億円の行使価格にロックした信託型ストックオプションを発行しました。これなら、事業が成長した後も導入時点の株価をベースとした安価な行使価格で新株予約権を発行できます。つまり、付与された時期にかかわらず、高いキャピタルゲインを得ることできる」

実に明快でロジカルな選択ではないだろうか。では、その付与基準はどのように決定するのだろうか。

「簡単に言えば、ミッション以上に活躍した人や、会社全体のために貢献した人が対象です。仲間を集めること、イベントに能動的であること、ムードメーカーであることなど、経営にどれだけ貢献したかが、評価基準になるのです」


20億円に行使価格をロックした新株予約権を、業界でも異例の10%という規模で発行。2024年まで毎年2%ずつ、1年間の経営貢献度に応じて付与する。

FUNDBOOKで働くということ


それでは実際にFUNDBOOKというチームに加わることで、どのようなメリットがあるのだろうか。

「M&A仲介事業は、現在では数少ない成長分野であり、社会的な意義も大きい仕事です。優秀なプレイヤーの待遇もほかより抜きん出ている。そうした業界のなかで、さらに急成長している会社で働けるということがメリットだと感じる人も多いのではないでしょうか。

新卒の場合でも、画一的にOJTで鍛えるというような無理強いはせず、部門適性を見極めながら、素早く成長できるような教育環境を整えています」

成長こそ究極のディフェンス


社員に対して明確なインセンティブを提示する畑野。そこにはFUNDBOOKというチームで、業界1位を目指す揺るぎない志があった。

「どのような業界も、最終的には3社に集約されるといわれます。M&Aの世界も例外ではないでしょう。淘汰されないためには、急成長をし続けなければなりません。“成長こそ究極のディフェンス”、だからこそ優秀な人材を集めたいのです」

8月17日にはコロナ禍で激変した経営環境に対応したサービスもローンチした。M&Aの戦略立案からターゲットリスト作成、候補企業へのアプローチまでをM&Aのプロが無料でサポートする譲受(買い手)企業向けサービス「SEARCH BOOK(サーチブック)」だ。

「これからの時代、譲受企業もよい案件をただ待つのではなく、戦略にもとづく能動的なM&Aを進めなければなりません。従来は着手金として数百万円規模の手数料が発生し、さらには人的リソースが不足している企業も多く、最適なソリューションを得るには大きなハードルがあった。しかしSEARCH BOOKならば無料で、プロによる能動的なM&Aの戦略立案からリスト作成、アプローチまで行えるのです」

畑野はこのサービスによって、多くの企業が成長戦略としてM&Aを選択できるようになるという。

さらに、その先には海外も見据えているようだ。

「海外のM&Aは、双方にファイナンシャルアドバイザーが付く対立的な構造です。譲受企業と譲渡(売り手)企業をWin-Winの関係に結びつける仲介というモデルは浸透していない。後継者問題を抱えているのは日本だけではありませんから、私たちのようなサービスは需要があるはずです。これからも歩みを止めず日本を代表するようなM&A企業を目指していきます」




はたの・こうじ◎大学時代に起業し、これまでインターネット広告事業のMicro Solutions、ネット型リユース事業のBuySell Technologiesを経営。2017年8月にFUNDBOOKを設立し、代表取締役CEOに就任。

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