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2010年1月、アップルスペシャルイベントでの講演会の様子。写真の右側の人物が、若い頃のスティーブ・ジョブズ(Getty Images)

今のままの働き方、今の会社、今の仕事でいいのか──。

ベストセラー作家、北野唯我氏が20万部突破の前作『転職の思考法』では書けなかった「本質」を今回、新刊『これからの生き方。自分はこのままでいいのか? と問い直すときに読む本』でこう問う。

北野氏は就職氷河期に博報堂へ入社し、ボストンコンサルティンググループを経て、ワンキャリアに参画。現在は同社取締役としてさまざまな領域を統括している。こうした豊富な経験を活かし、これまで著書『転職の思考法』、『オープネス』、『天才を殺す凡人』などで自身のノウハウを公開してきた。

今回の新刊では、コロナ禍で気づかされた自分の働き方への疑問や、会社との関わり、職場での人間関係の悩みなど、仕事のスキルより大事な“働く意味"について、漫画も用いて分かりやすく説いている。

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北野唯我氏

以下、北野氏によるForbes JAPAN読者のための書き下ろし寄稿をお届けする。


マーケティング病に侵された、現代のビジネスパーソンたち


皆さんは、「スティーブ・ジョブズ1995 ~失われたインタビュー~」というドキュメンタリーを見たことがあるでしょうか? 名作です。

私はこの作品が大好きで、定期的に見直すようにしているのですが、ざっくり概要を伝えるなら「スティーブ・ジョブズがAppleを追い出されて、復活するまでの間の唯一のインタビュー」となっています。

ご存知の通り、ジョブズは自分で創業したAppleを一度、追い出されるわけですが、このドキュメンタリーは、この期間に唯一収録されたといわれる、ドキュメンタリー作品になっています。


Getty Images

言い換えるなら、「ジョブズが唯一、負けていた時期」の話が聞けるため、とても貴重な映像資料になっています(ぜひ経営者やビジネスリーダーの方は、ご覧になってみてください)。

その中でジョブズは、なぜAppleが凋落し、マイクロソフトに差をつけられてしまったのか? を冷静にかつ、的確に分析しています。その理由を端的にいうならば、「マーケティングの病」と呼ばれるものに、Appleが陥ってしまったからだ、と彼は表現しています。

マーケティングの病、とは、「マーケティング部門が自分たちの成果を過度に高く自己評価し、結果、事業の根幹となる製造・エンジニアリングが疎かになること。その結果、事業が伸びなくなること」を指しています。

(こちらもご承知の通り、ジョブズの後を継ぎ、CEOとなったジョン・スカリーはペプシコのマーケティング責任者を務めていましたので、まさに彼のことを指している、と解釈できます。)

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ジョブズの後を継ぎ、CEOとなったジョン・スカリー(Getty Images)

文= 北野唯我

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