韓国の大手芸能事務所「JYPエンターテインメント」と「ソニーミュージック」による合同オーディションプロジェクト「Nizi Project(ニジプロジェクト)」で誕生した、平均年齢16.8歳の日本人女子9人組ガールズグループです。
日本国内8都市とハワイ、LAでのグローバル・オーディションで選抜された26人が参加した4泊5日の東京合宿、デビューに向けてトレーニングを行なった半年間の韓国合宿、その全てを直接審査したのが、総合プロデューサーでありJYPエンターテインメントの創業者J.Y. Park(パク・ジニョン)氏です。
1万人を超える女子の中から選び抜かれた9名が「NiziU」として2020年秋にデビュー予定なのですが、興味深いことに、プレデビュー作品となるデジタル・ミニアルバム『Make you happy』は6月30日に配信リリースされるなり、オリコン週間デジタルランキング史上初となる初登場3冠を達成、2部門で歴代1位記録を樹立しました。デビュー前から既に飛ぶ鳥落とす勢いを見せているのです。
なぜ、これほど注目されているのか? 今回は「Nizi Project」、そしてそこから生まれた「NiziU」の人気の秘密を考えてみます。
まず、1点目は、「十人十色のセルフプロデュースへの密着」です。
Nizi Projectは、その数カ月という期間が女子を変貌させるのに十分な期間だということも知らしめました。
長期にわたるオーディションの中で、参加者は様々な顔を見せる必要を感じ取り、可愛い末っ子タイプの子が切なくて悲しい恋愛を経験したかのようなしっとりとした姿を見せたり、正統派美女で、カッコよく完璧に見える子が肩の力の抜けたファニーな一面を見せたり。
裏方のスタイリングの手がどれだけ関与していたかは存じ上げませんが、それぞれの女子の進化は目を見張るレベルでした。1人1人が試行錯誤し、くるくる変化する姿を見せて努力を積み重ねていくセルフプロデュースの様子は見ていて本当に楽しいものでした。それぞれにストーリーがあり、それぞれの個性がぶつかることなく輝く位置を見つけるような、個性を生かしたプロデュースに成功しています。
2点目は、「J.Y. Park氏の巧みすぎるプル型プロデュース」。
前述したセルフプロデュースの成功には、絶対的な自己肯定感が必要です。自己肯定感を高め、個々の魅力を引き出すプル型プロデュースを可能にしたのがJ.Y. Park氏の人柄だと私は考えます。
オーディション参加者に負けず劣らず高い人気を誇る、J.Y. Park氏の人柄は、Nizi Projectブームの最大の要因なのではないかと思うほど素晴らしく、彼の金言は数え切れません。そして、どの金言も個性の肯定に溢れています。