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2020.08.23 06:00

ESG分野で注目の米スタートアップPersefoni、350万ドルをシード調達

Panchenko Vladimir / Shutterstock.com

フォーブスの「30アンダー30」のエネルギー部門に選出されたケンタロウ・カワモリらが設立したソフトウェア企業「Persefoni」は、企業のカーボンフットプリント(炭素の足跡)レポートの作成を支援するシステムを提供している。

同社は8月18日、Rice Investment Groupが主導し、Carnrite Venturesやその他のエンジェル投資家らが参加したシードラウンドで350万ドル(約3億7000万円)を調達したことをアナウンスした。

Persefoniのシステムは、カーボンフットプリントを計算するために必要な企業の様々なデータを取り込み、それらを構造化している。カーボンフットプリントの計算結果は、サステナビリティの報告書の作成や投資家への情報開示に利用できる。

Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3の言葉の頭文字をとった「ESG投資」に注目が高まる中で、消費者や政府、投資家らは企業に責任ある行動を求めている。しかし、カーボンフットプリントの計算は非常に込み入ったもので、それを測定できるソフトウェアは存在しなかった。

Persefoniは「Enterprise Carbon Footprint」と呼ばれるスコアを作成し、企業の規模に応じたカーボンフットプリントの指標を導き出している。同社のAIモデルは、データドリブンな洞察と、最適化に向けた提案を企業に与えている。

カワモリによると、アリゾナ州テンピを拠点とする同社の顧客にはフォーチュン100企業が含まれ、100万ドル規模の案件をいくつか抱えているという。日本人の父とドイツ人の母の間に生まれたカワモリは2歳の頃にドイツに移り住み、13歳で米国に移住したという。

彼はアリゾナ州立大学のMBAコースで学んだ後、アクセンチュアに勤務し、27歳で米国のエネルギー企業チェサピーク・エナジーのチーフ・デジタル・オフィサーを務めていた。そして、そこで知り合った現COOのジェイソン・オファーマンと共に立ち上げたのがPersefoniだ。

彼らは、エネルギー企業が持続可能性に関する指標の提出を投資家に迫られていることに気づき、その指標の整理に役立つプロダクトをわずか数カ月間で作り上げた。「出来上がっったプロダクトを上場企業のCEOたちに見せに行ったところ、これこそが私達が求めていたシステムだと言われた」とカワモリは話す。CEOたちは今すぐにでもこのプロダクトが欲しいと話したという。

カワモリとオファーマンらは、チェサピーク・エナジーを退社後の1年間、2014年のフォーブスの30アンダー30に選ばれたデレク・ライスが設立したRice Investment Groupに勤務した。ライスは、カワモリらのプロダクトを評価し、Persefoniに投資したという。

「企業が環境に責任を持つ姿勢を示すためには、新たなソリューションが必要になる。Persefoniのチームはそのためのツールを提供し、企業の透明性を高めていく」とライスは話した。

編集=上田裕資

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