「うまく休めるようになる」 トップサウナーたちに聞くサウナの効果

ラヤポルティサウナ フィンランド最古の公衆サウナ



タナカカツキ氏、久志尚太郎氏

──なるほど、交感神経が優位になりがちなビジネスの世界で、そこからの解放の場を求めたらサウナに行き着いたということですね。

久志:日本は1人当たりのGDPや生産性が低い国で、祝日も多くて、働く時間はすごく短くなってきていますよね。それなのに、日本人って、なぜかめちゃくちゃ疲れているじゃないですか。どうして長く働きもしない、祝日も多い日本人がそんなに疲れているかというと、やっぱりそれは休むことが下手だからだと思うんです。

人が休まなければいけない理由は、ビジネスの観点から言えば、生産性と創造性を最大限発揮することに尽きます。つまり、休日を増やして仕事をする時間を短くしたところで、人は疲れたままなんですよね。その疲れたままの状態が、人の生産性や創造性をものすごく下げている。

それを解決するには、上質な休息が必要なのに、空いた時間でしっかり休息したり、しっかり休むことに意識を向けたりしないこと自体が、日本の大きな問題だと思っています。

タナカ:サウナと美味しいものっていうのはセットなんですよ。美味しいもの食べて、よく眠れるっていうだけで、もう十分じゃないですか。そう考えたら、「サウナに行かない」っていう選択肢はもうないですよね。


(美咲氏 ご自宅サウナ)

美咲:はい。自宅サウナのいいところは、自分の好きなときに入れるのと清潔感。朝起きてすぐにサウナのスイッチを入れて、ちょっと掃除している間にあったまって。そこから一日が始まる。すでに私の生活の一部です。

久志:休息するということは、日本の経済、一人一人の幸福においてめちゃくちゃ重要で、とにかくそれにコミットする必要がある。そのために、サウナっていうのはものすごく有益かつ重要なツールで、日本を救うのはサウナかもしれないと思っています。


久志尚太郎◎NEW STANDARD代表取締役。1984年生まれ。中学卒業後、米国留学。16歳で高校を飛び級卒業後、起業。帰国後は19歳でDELLに入社、20歳で法人営業部のトップセールスマンに。21歳から23歳までの2年間は同社を退職し、世界25カ国を放浪。復職後は25歳でサービスセールス部門のマネージャーに就任。同社退職後、宮崎県でソーシャルビジネスに従事。2014年TABILABO(現: NEW STANDARD)を創業、2019年8月、NEW STANDARDへの社名変更・CIリブランディングを主導。

タナカカツキ◎マンガ家。1966年、大阪うまれ。1985年マンガ家デビュー。著書には『逆光の頃』『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著『バカドリル』などがある。カプセルトイ「コップのフチ子」の企画原案も手がける。サウナのほか、水草水槽にも精通。

美咲◎モデル。フィンランド政府観光局公認フィンランドアンバサダー。サウナスパプロフェッショナル。ミスユニバース日本大会3位・モデルコレクショングランプリ受賞。「しきじ」でサウナに出会いフィンランドで本場のサウナに触れた日々が忘れられずサウナ愛好家に。モデル活動をしながらサウナと水風呂をこよなく愛しサウナライフを楽しんでいる。

インタビュー・構成=谷本有香

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