ライフスタイルレーベルからラグジュアリーブランドまでがひとつ屋根の下に共存する様子は、“ラグジュアリーとストリートの垣根”が取り払われた今のファッションのあるべき姿のように思える。
東京の新たなランドマークに店を構えた2つの由緒正しい老舗は、渋谷で何を提案するのだろう。前回の記事とともに、このタイミングでリリースされた限定アイテムに、そのヒントを見出す。
ストリート感覚で身に着けるサステイナブル・マインド
2階層、売場面積約510平方メートルの広大なスペースを誇る「グッチ 渋谷 ミヤシタパーク」は、ブランドの世界観を多角的に表現している。
そこに並ぶアイテムの中で注目すべきは“Gucci Off The Grid”コレクション。メインストリームから離れ、環境との調和を体現しながら自社の掲げるサステイナビリティの思想を象徴するものである。
「グッチ テニス 1977」ロートップスニーカー 7万6000円/グッチ(グッチ ジャパン クライアントサービス 0120-99-2177)
使用するのは、再生ナイロン糸「ECONYL(R)」で仕立てた素材。これは、漁獲用の網やカーペット、また製造工程で発生するナイロンの端材などの廃物を原材料としている。
そんな地球と生命に寄り添うコレクションの一環をなすスニーカー「グッチ テニス 1977」は、気持ちのいいイエローのナイロンアッパーを、アイコニックなGGパターンとウェブ ストライプが飾る。
エコなディテールはアッパーだけにとどまらない。アイレットとシューレースはリサイクルのスチールとポリエステルを使用。また、優しい質感のオーガニックコットンとヴィスコースのライニングも、サステイナビリティを考慮した木材パルプを原料とする。
さらに、FSC認証済みのリサイクル・ギフトボックスとリサイクルナイロン製ダストバッグでお渡しと、最後の最後までエコマインド。自然を愛するオーシャンズな大人たちなら、目には見えないこの価値がわかるはずだ。
H42×W32×D18.5cm 22万円/グッチ(グッチ ジャパン クライアントサービス 0120-99-2177)
そして、こちらのバックパックもスニーカー同様の素材を採用。
バケット型のシルエットは、どこかリラックスした雰囲気がいい感じ。街を歩くときも、リゾートに持ち込むときも、大人の余裕を感じさせてくれることだろう。
メインポケットは、ドローストリングで開閉する仕様で、内側にはスリップポケットを装備。また、トップハンドルにより、手提げで持ってもサマになる。
そして、ボディの中央には、GUCCIロゴをゴールドで刻印したレザータグが。ナイロンとレザーのコントラストは、いつものカジュアルスタイルにサラッと合わせたいところだ。
ちなみに、オレンジとイエローは「グッチ 渋谷 ミヤシタパーク」のみでの取り扱い。ブラックもいいけど、夏に映える限定カラーは……捨てがたい。