経済・社会

2020.08.20 18:00

夫婦愛で米国民を感動させた「ジョー・バイデンの妻」の演説

デラウェア州の高校からオンラインで出演したバイデン夫妻(Handout/DNCC by Getty Images)

デラウェア州の高校からオンラインで出演したバイデン夫妻(Handout/DNCC by Getty Images)

米大統領選に向けた民主党全国大会が2日目を迎えた8月18日、ジョー・バイデン候補の妻であるジル・バイデンが演説を行い、夫への支持を訴えた。民主党はバイデン夫妻の愛情あふれる関係を強調することで、トランプ大統領との違いを明確にした。

バイデン夫妻は18日、妻のジルがかつて英語教師を務めたデラウェア州の高校からオンラインで出演し、バイデンの出馬が彼らの家族にとっても非常に重要な意味を持つと述べた。

バイデンは1972年に最初の妻と長女を交通事故で亡くした後、シングルファーザーとして2人の息子を育てたが、その後ジルと知り合い1977年に再婚した。

「彼女は私たちを元に戻してくれた。彼女は私たちに家族を取り戻してくれた」と前副大統領のバイデンは語り、「私たちはstep-mother(継母)という言葉は使わず、彼女をただママと呼んでいる」と付け加えた。

かつての勤務先の学校から演説を行ったジルは、母親として祖母として、パンデミックが子供たちに与える影響に心を痛めていると話した。彼女は夫のバイデンが「この国が必要としているリーダーシップを備えており、私たちを正しい方向に導いてくれる」と語った。

ジルは夫妻が、数年前に息子をがんで亡くしたことにもふれた。それはバイデンが2016年の大統領選挙への出馬を決断する時期だったという。「(そのような状況の中で)彼は私が想像もつかない決断を下した訳だが、彼の思いは理解している」と彼女は話した。

ジルの演説の終わりには、バイデンが登場し「私はジル・バイデンの夫です」と挨拶した。「あなたにもきっと、自分に自信を与えたくれた愛すべき先生が居るはずだ。ジル・バイデンという女性は、そんなファーストレディになる」と彼は話した。

民主党が今回、バイデン夫妻の結束ぶりをアピールしたのとは対照的に、現ファーストレディのメラニア・トランプは、トランプ大統領の選挙集会に姿を見せていない。トランプは、妻や子供について多くを語らないことで知られている。

トランプ大統領の姪のメアリー・トランプは、その著書の中で、トランプ一家が感情と愛情に欠けていると述べ、「悪質な機能不全家族」だと紹介していた。

今回のジル・バイデンのパフォーマンスは、トランプ大統領と親しい人々からも称賛された。

共和党のリンジー・グラハム上院議員は「今夜、ジル・バイデンは自分自身とジョーの信念を世間に訴える、非常に良い仕事をした」とツイートした。彼は、元セカンドレディであるジルを「傑出した人物」と呼んだ。

編集=上田裕資

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