ビジネス

2020.08.20 10:00

対面セールスなしに大口契約を勝ち取る方法


これまで、対面での売り込みが重要な営業手段だったかもしれない。顧客との信頼構築では、対面でのやり取りが鍵となる。顧客に直接会えないと、相手との間に溝が生じたように感じる。しかし、個人的な関係作りは、顧客との信頼構築のための一要素にすぎない。

サーシーの新たなセールスモデルでは、個人的な関係構築の優先度が下げられる。直接会えない顧客と信頼関係を築くためには、売り込みをかけるかなり前から、相手のニーズを気にかけていることを伝える必要がある。「信頼構築における新たな第一歩は、個人的なつながりではなく、専門性だ」とサーシーは説明する。

しかし必要なのは、自社製品やサービスに関する専門知識だけではない。「動かない営業」では、その見込み客に関するエキスパートになる必要がある。「信頼構築のための第2のステップは、見込み客の市場における課題についての深い理解度を示すこと」とサーシー。「第3のステップは、見込み客の課題について、自社独自の解決方法を提示すること」

この新たなモデルでは、信頼を構築するには個人的な関係よりも顧客のニーズに関する知識の方が重要になる。顧客のことを個人的に気にかけていることを示しながら、相手の問題に対する解決策を示すことで、自分の専門知識を基に信頼関係を構築できる。

見込み客からオフィス来訪を断られたとしても、めげてはいけない。その代わりに、オンラインでの商談の機会を勝ち取ろう。営業担当者はこれまでずっと、高い適応力と回復力を持ってきた。今はその能力がこれまでになく必要とされている。

編集=遠藤宗生

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