ロビンフッド共同創業者のVladimir Tenev(Photo by Noam Galai/Getty Images for TechCrunch)

売買手数料ゼロをアピールする株式取引アプリの「ロビンフッド(Robinhood)」が8月17日、企業価値112億ドル(約1兆1900億円)で新たな資金調達を実施したとアナウンスした。同社は年内にIPOに踏み切ると見られている。

ロビンフッドはニューヨーク本拠のD1 Capital Partnersが主導したシリーズGラウンドで2億ドルを調達した。創業7年の同社は前回の昨年7月の資金調達時に、86億ドルと評価され3億2000万ドルを調達していた。

ロビンフッドは新型コロナウイルスの感染拡大を追い風に利用者数を拡大しており、特に投資経験の浅いミレニアル世代に愛されている。同社は2020年の始めに300万人の新規ユーザーを獲得し、1日あたりの取引件数(DARTs)は今年6月時点で430万件に達していた。これは他の株式取引アプリを大幅に上回る数字だ。

2013年にVladimir TenevとBaiju Bhattらが設立したロビンフッドは年内にIPOに踏み切ると見られているが、その計画の詳細は明かされていない。Crunchbaseのデータによると、ロビンフッドの累計資金調達額は、今回の2億ドルを含めると17億ドルに達している。

「今回調達した資金をプロダクトの改善や顧客体験の向上に向けて投資していく」と、ロビンフッドは声明で述べた。

ロビンフッドの出資元としてはセコイア・キャピタルやKleiner Perkins、グーグルの投資部門のGVなどが知られているが、今回の調達でD1 Partnersが新たに加わった。

新型コロナウイルスを追い風に利用者数を急拡大させたロビンフッドは、今年3月にはシステムトラブルにより、2日間にわたりサービスを停止させた。これによって不利益を被ったと主張するユーザーらが、ロビンフッドを相手取った訴訟を起こしている

さらに、ロビンフッドが強い批判を浴びているのが知識の浅い若手投資家に、十分にリスクを警告していない点だ。とりわけ、オプションと呼ばれるハイリスクな投資メニューが問題視されている。

今年6月にはイリノイ州の20歳の大学生が、ロビンフッドで73万ドル以上の損失を抱えたと思い込み、自殺するという悲劇的な事件が起きていた。

編集=上田裕資

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