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AI通信「こんなとこにも人工知能」

ぼくたちは養蜂家とAIに守られている

生態系に大きな影響を及ぼすとされるミツバチの存在。その現象や絶滅の危機を救うため、オーストラリアの食品会社Bega Cheeseと養蜂家たちが、人工知能(AI)を使った保護プロジェクト「パープルハイブ・プロジェクト」を立ち上げた。

ミツバチの減少や絶滅の危機を招く要因のひとつに、「ダニ」の存在が挙げられている。ヘギダニやそれらが運ぶウイルスは、ミツバチや蜂の巣を破壊するほど致命的なダメージを及ぼす。これまでオーストラリアを除く全世界でその存在が確認されていたが、今年4月にはオーストラリアでも発見される事態となった。放置すると被害は甚大になる恐れがある。それがパープルハイブ・プロジェクトの立ち上げの経緯となった。

従来、オーストラリアの養蜂家たちは、ダニがいるかどうかを自分たちの目、つまりは「目視」で確認してきた。しかし、それでは多大な労力がかかるばかりか、効率も悪い。そこで、「パープルハイブ」と名付けられた太陽熱で動作するダニ自動検出機が開発・投入されることになった。

パープルハイブには画像認識AIが搭載されている。パープルハイブが備え付けられた養蜂箱にミツバチが入るたびに、AIが自動的にスキャニングを実施。ダニに寄生されているかどうかを、360度カメラで24時間入念に監視する。仮にダニが発見された場合、養蜂家たちのスマートフォンにアラートが届けられ、該当する養蜂箱を隔離するように促すという仕組みだ。

パープルハイブのwebページ
パープルハイブのwebサイト

プロジェクトを牽引する養蜂家のイアン・ケイン氏は、ミツバチは経済と環境、人間の生活に直接的に影響を与えるだけに、手遅れになる前にテクノロジーを積極的に採用していくべきだとメディア取材や動画を通じて示唆している。

一方、apic.aiという企業も、ミツバチの行動のビックデータと解析AIを駆使することで、その減少を防ごうとしている。世界で発生している「蜂群崩壊症候群」(ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象)など原因不明の危機に対し、テクノロジーでミツバチを救う方法を見出すことが同社の目標のひとつだ。集められたデータは専門家に渡され、ミツバチが生きやすい環境造成などに役立てられているという。

地球に優しいAIの登場に今後も期待したい。

連載:AI通信「こんなとこにも人工知能」
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文=河 鐘基

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