米国に空前の住宅ブームが到来

Photo by Drew Angerer/Getty Images


購入希望者が市場に殺到


「ミレニアル世代」と呼ばれる現代の若年層は、米国史上最大の人口を誇る世代であり、ベビーブーマーをも上回る。彼らの評判といえば、親の家の地下室に住み、結婚を先送りし、親よりも稼ぎが少ないと散々だ。

しかし、以前にも述べたが、ミレニアル世代はもう子どもではない。現在のミレニアル世代の平均年齢は32歳だ。では、米国において最初の家を買う人の年齢の中央値は? 答えは31歳だ!

NARによれば、2019年に住宅を購入した人の10人に4人はミレニアル世代だった。また、Realtor.comの最近のデータによれば、2020年春、住宅ローン利用者に占めるミレニアル世代の割合は50%を上回った。

若い住宅購入者の第1波が市場に押し寄せている。しかも、今後10年にわたり、毎年数千万人のミレニアル世代が住宅購入年齢に突入するのだ。

つまり、住宅購入者がひと世代まるごと、まもなく市場に殺到するわけだ。よりによって、米国の住宅が圧倒的に不足している時に!

言うまでもないが、住宅価格に影響する最も重要な要因は、需要と供給だ。現在、供給は逼迫しており、そこへ記録的な数の購入希望者たちが市場に参入しようとしている。まさしく、何年も続く住宅ブームを保証する状況に他ならない。

住宅建設業者の株価上昇に期待高まる


米国における住宅問題の解決策はシンプルだ。住宅建設業者にもっとたくさんの家を建ててもらうほかない。すでに述べたとおり、建設業者は過去10年間、新規建築にきわめて及び腰だった。しかしようやく、彼らもペースを上げはじめた。

ロックダウン以前、新規住宅の着工数は2006年以来の最高水準に跳ね上がっていた。発行された建築許可の数は、2007年3月以来の最高水準を記録した。新型コロナウイルスは、住宅建設業者にとっては些細なノイズにすぎない。経済再始動に伴い、6月の住宅着工数は17%増となった。

そして、ここからが重要だ。売りに出されている住宅が不足しているため、建設業者は価格を引き上げることができる。CNBCの調査によると、6割近い業者が、最近になって住宅価格を値上げしている。

結論として住宅建設業者は、2020年だけでなく、2021年もそれ以降も、大金を稼ぎ出すだろう。建設業者の株価は3月、市場全体に合わせて下落した。しかし、今では破竹の勢いで上昇し、史上最高値の更新を目前にしている。

ITB住宅建設ファンドの値動きを見てみると、たった4カ月で100%も上昇している!

まとめると、現状は我々に、簡単に利益を獲得できるチャンスをもたらそうとしている。米国に空前の住宅ブームが到来しつつある今こそ、住宅建設業者の株に狙いを定めるべき時だ。

翻訳=的場知之/ガリレオ

ForbesBrandVoice

人気記事