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MAISON CACAOの取締役社長 石原紳伍氏(左)、同取締役 石原祥行氏(右)

誰にとっても、心身のエネルギーをチャージする時間は必要だ。日々、新しい価値を生み続けるため、忙しく駆け回る起業家たちにとってはなおさらである。時代や環境の変化の中で怒涛の日々を過ごす彼らは、一体どのように「休み」を取っているのだろうか。

2019年10月に行われた天皇陛下即位の礼で、各国元首へ旅客機内の手土産として送られたアロマ生チョコレートブランド「MAISON CACAO」を創設したMAISON CACAOの代表取締役 石原紳伍氏、取締役の石原祥行氏に聞いた。




──コロンビア産のカカオ豆に魅せられて出来上がった「アロマチョコレート」が地元鎌倉だけでなく、多くのファンを魅了しています。

石原紳伍(以下、兄):MAISON CACAOのチョコレートは、華やかなアロマの香りを放ち、チョコレートの上品な濃厚さは残しつつ、軽やかな後味に仕上げています。おっしゃる通り、鎌倉の店舗は地元の人たちに愛され、支えていただいており、これからも皆様にとって、私たちがご提案するチョコレートを口にして、元気を出していただくような存在になりたいと思っています。


MAISON CACAO「生ガトーショコラ」

なぜ「鎌倉」なのかとよく質問されますが、たとえば、チョコレートを製造する場合、軽井沢の方が湿気が少なく、チョコレート製造に向いているのは確かです。ただ、鎌倉は海と山に囲まれていて、多種多様な自然を楽しむことができます。

僕の場合、厨房の中では商品開発の発想はなかなか生まれて来ない。だから、開発業務は外でして、その確認を厨房でするというパターンで仕事をしているんです。同じ古都でも、京都は雅文化で、どちらかと言うときらびやかで排他的。

しかし、鎌倉は、武家文化で独特な禅の気の流れがある。そして、ミニマムな本質の中から僕の想像力を発揮させてくれる何かがある。だからこの事業を鎌倉で始めて本当に良かったと思っています。川端康成の「美しい日本の私」という本を読んだときから、日本の四季折々を自然とともに肌で感じる文化的な街は鎌倉以外にはないと思っていたんです。僕の中で武士魂と言うか、「潔さ」は人生の重要なテーマで、鎌倉は僕にその思いを遂げることを可能にしてくれる、僕に取っては「宿命」の地だと思っているんです。

ただ、実は、東京の皆様にもお楽しみいただきたいという思いから、8月3日にグランスタ東京の1Fに「MAISON CACAO」をオープンしたばかりなんです。


MAISON CACAO グランスタ東京店

──MAISON CACAOは、ご兄弟で経営なさっているのですよね。

石原祥行(以下、弟):僕は主に工場の製造、物流、そしてお金の管理をしています。元々は、兄と同じリクルートに勤務していて、リクルート在籍時は飲食の広告を担当していました。実は、スポーツを始めたのも、起業をしたのも、全て兄の影響なんです。独立したいというより、兄に一歩でも近づきたいという思いから、一緒に仕事をする選択をしました。僕にとって、兄は最も身近にいるロールモデルなんです。

:実は、僕の中では起業したいとか、社長になりたいという思いより、日本人として生まれて、何か自国が誇れる文化を残していきたいという強い使命感のようなものがあったんです。文化や文明をブランドに織り込み、世界的に有名になった企業は、本当に素晴らしいと思いますし、自分はそこを目指して業を起こしたいと思ったんです。

文=賀陽輝代 構成=谷本有香

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