アップルのティム・クックCEOは先月、米国議会で行われた反トラスト法(独占禁止法)の公聴会で次のように述べていた。
「アップストアに掲載された大半のアプリの開発者らは、アプリの売上の100%を得ている。当社の手数料は、競合のプラットフォームとほぼ同じ、もしくはより低い水準となっている」
米民主党の重鎮、ジェロルド・ナドラーは公聴会で、アップルが今後も30%の手数料を地徴収し、パンデミック後の需要の高まりから利益を得ようとしているのかと尋ねた。これに対しティム・クックは「そのような意図は全く無い」と否定していた。
クックは、同社が特定のアプリや開発者に対し、いかなる優遇措置も行わないと述べたが、その証言を覆す事実が明るみに出た。アップルは、2017年にアマゾンのPrime VideoアプリをiOS端末やApple TVで公開するにあたり、アマゾンから受け取る手数料の料率を特別に引き下げていた模様だ。
グーグルもアップルと同様に、Playストアに掲載されるアプリの課金額から30%を手数料として徴収している。しかし、世間の批判はグーグルよりも利益率が高いアップルのアプリ配信プラットフォームに向けられている。