同社は発表文で、「サムナーは比類なき情熱と忍耐の持ち主で、コンテンツの力を信じることに人生を捧げた。彼の死去により、彼が心から愛したメディア業界は偉大な支援者の一人を失う」と表明。死因は明らかにされなかった。
レッドストーンは昨年12月に合併したバイアコムCBSの支配株主で、2016年まで両社の会長を務めていた。フォーブスによる推定保有資産額は30億ドル(約3200億円)で、本誌がまとめた今年の世界長者番付では804位、昨年の米長者番付では174位に入っていた。
レッドストーンのメディア帝国には、バイアコムCBSのほか、パラマウントのテレビ・映画製作部門、出版社のサイモン&シュスター、ビデオレンタルチェーンのブロックバスター、ケーブル局のMTVやコメディ・セントラル、ニコロデオンが含まれる。
バイアコムとCBSでの会長職は、株主からの圧力や、高齢に伴う認知力の低下を主張する訴訟を経て、2016年に92歳で退任。レッドストーンのメディア帝国をめぐってはこれ以外にも訴訟や騒動が相次ぎ、その攻撃的な姿勢から「サムナー・レッドストーンの競争相手になることは、死よりも悪い悲運だ」(ワーナー・ブラザース配給会社のバリー・リアドン社長による1994年の発言)とも言われた。