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2020.08.16 06:00

「自動化」で小規模な不動産オーナーを支援、Ziboが11億円調達

shutterstock.com

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個人や家族経営などの小規模な賃貸住宅オーナー向けに、バンキングと決済プラットフォームを提供するスタートアップ企業のZiboは8月5日、シードラウンドで1050万ドル(約11億1465万円)を調達したと発表した。

調達した資金は、同社が提供する、賃貸住宅向け不動産の財務を一元的に管理するワンストップサービスをスケールアップするために用いるという。

今回のZiboの資金調達ラウンドは、これまでに多くの不動産テクノロジー関連の新興企業を支援してきた実績を持つカナン・パートナーズ(Canaan Partners)が主導。他にも、QED インベスターズ(QED Investors)、SVBキャピタル(SVB Capital)、コースラベンチャーズ(Khosla Ventures)から資金が集まった。

カリフォルニア州レッドウッドに本社を置くZiboの共同創業者であるクリス・シュー最高経営責任者(CEO)は、ヒューレット・パッカード・エンタープライズの最高執行責任者(COO)を務めていた経歴の持ち主だ。そのシューによれば、利用者に無料でサービスを提供するZiboは、今回調達した1050万ドルを、家賃の回収、キャッシュフローの管理、ローンや保険の申し込みの効率化など、オーナーの業務を支援するプラットフォームの構築に費やすという。

Ziboのプラットフォームはここ数カ月、プライベートのベータモードで稼働しており、「ごく少数の」オーナーについて、総額25万ドルの家賃回収を支援したとシューは説明した。シューはさらに、今回調達した資金の一部は、教育やアウトリーチ活動を通じて、Ziboの消費者基盤を拡大するために用いられると述べた。

個人あるいは家族経営のオーナーとして賃貸業に従事する人は、米国全体で約1100万人にのぼり、こうしたオーナーの所有する住宅が全米の賃貸物件に占める割合は、戸数にして約半数だ。だが、財務管理に関して何らかのソフトウェアを活用しているオーナーは、そのうち約300万人にすぎないとシューは指摘する。

会社組織による不動産経営とは異なり、家族経営の小規模な不動産オーナーは、財務や不動産を管理するツールに資金を投じる金銭的余力がないケースが多い。「こうした小規模経営のオーナーに話を聞くと、単なる維持管理に途方もない時間を費やしているという不満がある」と、シューは述べる。

「ポートフォリオに複数の物件を抱えるオーナーは、複数の銀行口座を持ち、保証金も、建物や住戸、あるいは賃借人ごとに異なる設定となっている。さらに、業務に用いる口座についても、住宅ローンの貸主による縛りがあるため、複数口座を抱えることになる」
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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