ラデュレは、1862年に誕生したフランスの世界的パティスリー。クラシックな要素も兼ね備えた可憐な洋菓子のラインナップが揃う名店だ。ラデュレという店名を聞くだけで、思わず顔がほころんでしまう人も少なくないだろう。
昨今のかき氷市場の成長は目覚ましく、専門店はもちろん、ホテルや高級レストランでも提供されるようになり、一種のブームともなっている。もはや夏祭りに食べる季節メニューではなく、大人のための立派なスイーツに進化をしているのだ。
このラデュレのかき氷も、言わずもがな。上質なスイーツと言われる秘密は、さすがパリ生まれのパティスリーらしく、その「ソース」に隠されている。今回紹介する2種類のかき氷に使用されているソースも、フルーツをギュッと濃縮したようなソースで、ケーキで使用されるような芳醇なフレーバーに仕上げられている。
まず、「かき氷 イスパハン」。イスパハンとはラデュレを代表するマカロンケーキで、ローズ、フランボワーズ、ライチの組み合わせが絶妙なアイコニックなケーキだ。ケーキのイスパハンはローズ風味のクリームのなかにライチを忍ばせており、とはいえライチはあくまでもアクセントのポジションであり、主役はローズとフランボワーズだ。
「かき氷 イスパハン」では、かき氷のベースになる氷がライチフレーバーとなっており、いまや夏の定番となりつつあるライチが味覚のベースとなっているため、くどさがなく最後まで爽やかで心地よく食べられるよう仕上げられている。
氷自体も、最近流行りのかき氷にある雪のような口どけではなく、果汁を閉じ込めたような濃密な食べ応えがポイント。甘酸っぱいフランボワーズを凝縮したようなソースは別添えなので、ぜひ味チェンに。
紅茶とマンゴーの絶妙なペアリング
もうひとつは「かき氷 ジョゼフィーヌ」。なんともフランスらしいエレガントな名前であるが、ジョセフィーヌとはラデュレのオリジナル紅茶のフレーバーの名だ。ラデュレはケーキとマカロンのイメージが強いと思うが、個人的には紅茶もかなりオススメをしたい。フランスの紅茶らしく、フルーツや花をブレンドして、華やかなフレーバーをたくさん揃えている。