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ヤンデックス・タクシー(Photo by Sefa Karacan / Anadolu Agency)

検索エンジンでロシア最大手のテクノロジー企業「ヤンデックス(Yandex)」は今年6月に、国内最大の金融機関ズベルバンク(Sberbank)との合弁を解消したが、新型コロナウイルスのパンデミックを追い風に成長するフードデリバリーや、配車事業への注力を高めようとしている。

米国のウーバーは、同社の配車及びデリバリー部門の「ヤンデックス・タクシー」の少数株式を保有しているが、ヤンデックスのCOOとCFOを務めるGreg Abovskyは6月の決算発表の場で、ウーバーの持ち株を買い取る意向を示した。

この動きはヤンデックスがロシア国内と周辺諸国の配車サービスに、注力を深めていくことを示している。同社は東欧や中央アジアなどでも配車事業を展開中だ。

ヤンデックスと同社の経営陣は、ヤンデックス・タクシーの株式の62%を保有しており、ウーバーは38%を保有している。Abovskyは決算発表の場で、同社の持ち株比率を高めていきたいと述べた。

「当社は持ち株比率を高め、この事業の完全な支配権を得たいと考えている」と彼は話し、価格についての合意が得られ次第、プロセスを前に進めていくと述べた。

ウーバー側にとって、持ち株の売却はロシア市場からの撤退を意味することになる。ウーバーはロシアに進出後に事業拡大に苦戦し、現地のビジネスをヤンデックス・タクシーに吸収させた。その後も、ウーバーはヤンデックス・タクシーの少数株式を保有している。

ヤンデックスは配車サービスだけでなく、フードデリバリー事業も展開しており、パンデミックを受けて売上を伸ばしている。同社はさらに、病院の医師らを患者の自宅まで送り届ける事業を開始し、これまで累計30万回以上の在宅診療を支援したという。

ヤンデックスは自動運転分野にも巨額の投資を行っており、他にも様々なテクノロジー関連の取り組みを進めている。

同社はロシアの国有銀行であるズベルバンクとジョイントベンチャーを立ち上げ、Eコマース領域と、決済領域で2つのプロジェクトを進めてきた。

ズベルバンクとの合弁を解消したヤンデックスは今後、Eコマースプラットフォームの「ヤンデックス・マーケット」の完全な支配権を握ることになる。一方で、ズベルバンクはこれまで「ヤンデックス・マネー」として運営してきた決済サービスの名称を変更し、独自で運営していくことになる。

編集=上田裕資

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