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創設者のリチャード・ブランソン(Drew Angerer / by Getty Images)

ヴァージン・ギャラクティック社の主な目標は宇宙旅行の実現であり、今後予定されている2つの試験飛行が成功すれば、来年にも商用宇宙飛行を始めることを計画している。だが同社はそれに加え、地球上にとどまる新たな飛行機の開発計画を立ち上げた。

発表された飛行機は、約1万8000メートルの高度を音速の3倍に相当するマッハ3で飛行し、ニューヨーク・ロンドン間を2時間、シドニー・ロンドン間を4時間で結ぶ計画だ。(シドニー・ロンドン間の現在の最短飛行記録は、カンタス航空が昨年の試験飛行で記録した19時間)

ロールス・ロイスと提携し進められている同計画を発表したヴァージン・ギャラクティックのジョージ・ホワイトサイズ最高宇宙責任者(CSO)は、米連邦航空局(FAA)の協力も仰いだ上で開発を進めていると説明。「当社は現時点で大きな前進を遂げており、高速な空の旅を実現する新たな未知の領域を切り開くことを楽しみにしている」と述べている。

同社はさらに、高速技術や設計コンセプトの開発で米航空宇宙局(NASA)とも協力している。最後に作られた超音速機であるブリティッシュ・エアウェイズとエールフランスの「コンコルド」は、マッハ2の速度でニューヨークとパリ・ロンドンを3時間で結ぶことができ、非常に狭い席が100備えられていた。これに対し、ヴァージン・ギャラクティックの超音速機はビジネスとファーストクラスのみを9〜19席備える。

同機は、現在運行されている商用機と同じ形で離着陸を行い、既存の空港の構造に対応する予定。また、動力源には次世代の持続可能な燃料が使用される計画だ。ヴァージングループのリチャード・ブランソン最高経営責任者(CEO)がグリーン技術を重視していることを考えれば驚くべきことではないだろう。ヴァージン・アトランティックでは早くは2008年から、ココナツオイルとババスナッツオイルをブレンドしたバイオ燃料を原動力の一部としてボーイング747型機をロンドンからアムステルダムに飛ばしている。

防音も間違いなく焦点になるはずだ。コンコルドがニューヨークのジョン・F・ケネディ(JFK)空港から離陸していたときは、地域住民の間で騒音が問題視され続けた。(コンコルドは運航コストの高さと、パリで2000年に起きた墜落事故を受けた需要減少により、2003年に引退。事故の原因は、他のジェット機が滑走路に残した金属片が燃料タンクを突き破ったことだった)

ヴァージン・ギャラクティックの超音速機は開発がまだ初期段階にあるため、完成や運航開始の予定日、航空券の料金などはまだ分かっていない。しかし、高度飛行に関心がある人は、同社の宇宙船「スペースシップ2」の席なら現在予約できる。もしかしたら、初フライトにブランソンと同乗できるかもしれない。料金は25万ドル(約2600万円)だが、席の予約は1000ドル(約11万円)の保証金のみで可能だ。

編集=遠藤宗生

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