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2020.08.11 08:00

アリババ出資の中国EVメーカー「シャオペン」が米国でIPO申請

スマートEVモデルのP7 (c) Xpeng

アリババやシャオミらが出資する中国のEVメーカー「シャオペン(Xpeng、小鵬汽車)」が8月7日、米国で上場申請書類を提出した。

中国のEVメーカーの米国での上場としては「Li Auto」が7月に米ナスダック市場に上場を果たしている。フードデリバリーの美団(Meituan)や、バイトダンスが出資するLi Autoは上場により11億ドル(約1160億円)を調達し、株価はIPO価格の11.50ドルから現在は17ドル付近まで上昇している。

シャオペンはティッカーシンボル「XPEV」でニューヨーク証券取引所に上場する予定だ。目論見書によると、同社は上場により1億ドルの調達を目指すが、その額は今後引き上げられる可能性がある。

広州市本拠のシャオペンの発行株式の31%はCEOのHe Xiaopengが保有し、14%をアリババが保有している。同社は今年7月のシリーズCラウンドで合計9億ドルをセコイアキャピタル・チャイナやカタール投資庁、アブダビ政府出資のMubadala、アジアの株式投資会社 Aspex Management、アメリカのテック系ヘッジファンド Coatue Management、グローバルプライベートエクイティの Hillhouse Capitalなどから調達していた。

今年上半期のシャオペンの売上は1億4100万ドルで、損失は1億1200万ドルだった。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックの中で、同社はいくつかの重要なマイルストーンを達成し、4月に第2弾のスマートEVモデルのP7を発売した。また、5月に広東省での自社工場の始動に向けた承認を取り付けた。


(c)Xpeng

中国での2019年の乗用車販売台数は2110万台で、シャオペンは中国市場にフォーカスしようとしている。調査企業IHS Markitによると、中国の乗用車市場でのEV化率は2019年に4.2%で約89万台のEVが販売されていたが、2019年から2025年にかけて年率29.4%の成長が続き、2025年には全体の16.2%に相当する420万台のEV乗用車が販売される見通しという。

シャオペンの目論見書によると、中国人消費者がEVの購入を決定する際に最も重視するのは、車内のテクノロジーだという。同社の創業者はテクノロジーに深い知見を持っている。中国政府は2025年までに、スマート化されたネット接続機能を持つ車両の比率を30%まで引き上げる計画を発表している。

シャオペンCEOのHeは、かつてモバイル向けブラウザのUCWebを共同創業し、2014年にアリババに売却していた。フォーブスは彼の保有資産を12億ドルと試算している。

また、シャオペンの創業チームのXia HengとHe Taoは、政府が支配下に置く自動車メーカー「広州汽車集団(GAC Group)」の取締役を務めている。

編集=上田裕資

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