アルコール飲料宅配大手の米ミニバー・デリバリー(Minibar Delivery)の販売数量と売上高のデータによると、パンデミックの発生以降、売上高が最も多くなっているのはロゼワインの「ウィスパリング・エンジェル(Whispering Angel)」だった。
このプロヴァンス・ロゼを造るシャトー・デスクランは昨年11月、株式の55%をLVMHに売却。現在「ウィスパリング・エンジェル」はモエ・エ・シャンドンやクリュッグ、ヘネシーと並び、同コングロマリット傘下のブランドのひとつとなっている。
売上高・販売数別に調査
売上高でみた第2位は、「ヴーヴ・クリコ イエローラベル(Veuve Clicquot Yellow Label)」。世界中の多くの地域で都市封鎖(ロックダウン)が実施されるなかでも、多くの人にとっては何かしら、“バブル”を楽しむ理由があったようだ。
ミニバーの調査では、ヴーヴ・クリコ以外にも、より手ごろな価格の「ラ・マルカ プロセッコ(LaMarca Prosecco)」、「モエ・エ・シャンドン アンペリアル ブリュット(Moet & Chandon Imperial Brut)」が売上高の上位に入っている。
また、アルコール飲料市場が専門の英調査会社IWSRのレポートでも、同様の傾向が示されている。スパークリングワインは2019年、その他の種類のワインとは逆に、販売数量(+1.4%)も売上高(+3.6%)も増加していた。こうした好調ぶりは、2024年まで続くと予想されている。
ミニバーでの売上高の4位は、「オイスターベイ ソーヴィニヨン・ブラン(Oyster Bay Sauvignon Blanc)」、5位はカリフォルニア・ワインのなかでも特に人気の「ジョッシュ・セラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン(Josh Cellars Cabernet Sauvignon)」だった。
6位はオイスターベイと同じニュージーランド産の「キム・クロフォード(Kim Crawford)」のソーヴィニヨン・ブラン。10位は「Cloudy Bay’s Sauvignon Blanc(クラウディー・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン)」となっており、ソーヴィニヨン・ブランも人気を集めていることがわかる。