新型コロナウイルスのパンデミックが発生して以降、外出が制限されていることで医師の診察を受けられない人が増加。オンライン診療やオンデマンド診療の需要が急増している。
そうした「バーチャル診療」を給付対象に組み入れる保険会社や政府当局のプログラムも増えており、この分野はテラドックとリヴォンゴの双方にとって、最大の利益が見込めるものとなっている。
両社の関係者は、統合によりテラドックが提供するバーチャル診療と、リヴォンゴが持つ慢性疾患の症状管理に関する専門知識を同時に提供することが可能になると説明している。
同日の発表資料によれば、リヴォンゴの1株に、テラドックの0.592株と現金11.33ドルを割り当てる。また、統合後の新会社は、テラドックのジェイソン・ゴアビック最高経営責任者(CEO)が率いることになる。
ゴアビックCEOは今回の合意について、「私たちは今後、予防医療から最も複雑な症例に関するものまでの医療体験を、さらに変化させていきます。消費者に“全人的ケア”を提供し、その結果として、顧客と株主により高い価値を提供することになるでしょう」と語っている。
一方、リヴォンゴの創業者であるグレン・トゥルマン会長は、統合は両社の成長を加速することになると指摘している。合算ベースでの今年の売上高は、13億ドルを超える見通しだという。
トゥルマン会長はまた、次のように述べている。
「リヴォンゴの先駆者的なプラットフォーム、アプライド・ヘルス・シグナル(Applied Health Signal)の適用範囲を拡大し、エンドツーエンドのテラドックのバーチャル医療プラットフォーム上でそれらを構築していくことにより、より多くの人にとっての生活の向上と健康の促進が可能になります」
「今回の合意は、リヴォンゴの著しい前進を評価するものです。両社はこれまで異なる市場に貢献してきたことから、統合後はより幅広い市場に対応していくことになります。これは長期的にみた場合の利点であり、リヴォンゴの株主に利益をもたらすものです」