グーグルのPixelのエコシステムには、1つのエリアが欠落している。それはウェアラブルデバイスだ。Pixelブランドの時計デバイスが発売されるとの噂は以前からあるが、実現には至っていない。
グーグルは昨年、Fitbitの買収を発表したが、このことからも同社がPixelシリーズにウェアラブルを加えたがっていることが見えてくる。買収プロセスが完了すれば、グーグルはFitbit Versa 2とFitbit Ionicという2つのスマートウォッチを傘下に収めることになる。
しかし、韓国のテック系メディアETNewsが、グーグルがサムスンにチップ開発を依頼したことを報道した。そのチップは体の動きを捉えるセンサー機能を備えているという。サムスンはグーグルの要望に応える形でチップの設計を進めていると、関係筋が証言した模様だ。
全く新しいチップを一から開発するのは、サムスンほどの企業であってもかなり時間がかかる作業だ。筆者としてはこのチップを採用したデバイスが発売されるのは、少なくとも来年以降になると考えている。だからと言って、年内にPixelプランドのウォッチが発売される可能性が無い訳ではないが、新たなチップを採用したウェアラブルデバイスが年内にリリースされることは考えにくい。
もちろん、グーグルが新たなチップをウェアラブルではなく、スマートフォンに搭載する可能性もある。しかし、筆者としてはそれがウェアラブルであれば、ぜひ試してみたいと考えている。別のシナリオとしては、グーグルがこのチップを新たなFitbitのデバイスに搭載することも考えられる。
さらに言うと、グーグルがサムスンに依頼したチップは、グーグルが自社で製造するデバイスだけでなく、wearOSを採用した他社のデバイスでも利用されるのかもしれない。
いずれにしろ、グーグルがウェアラブル関連でさらに進化したイノベーションをもたらそうとしていることは、確かなようだ。