ブラジルから始まったローンチまでの道のり
リールは、ユーザーの声を汲んで形になったサービスだ。約1年前にプロジェクトがスタートし、ブラジル、フランス、ドイツ、インドでのトライアル版を一部ユーザーに解放してきた。
リールはストーリーズと同じ形式で投稿される作りであったため、テストを行ったブラジルでは、「せっかく編集した動画が24時間で消えてしまうのが惜しい」という声もあった。
それぞれの土地で実際に使った人からの声を反映し、どうすれば使いやすいか、慣れ親しんんでもらえるかを最適化したものが、8月5日にローンチされた最終版というわけだ。
「5月時点で、フィード上に投稿された動画の45%が15秒以下の短尺だったことなど、インスタグラムの使い方にも大きな変化が出ています。このようなタイミングで新しい動画機能をローンチすることができて、ユーザーのフィードバックがとても楽しみです」
インスタグラムは、これまでもユーザーの声を反映して新しい機能を定期的に拡充してきた。リールを通して生まれるフィードバックには、どんなものを期待しているのだろうか。
「動画が発見されやすいことと、誰でも簡単に作成ができることを強みとするリールは、将来的に注目のされるようなクリエイターが生まれる舞台になると思っています。ユーザーにとっても、まだ自分が出会うことのできていない好きなことや才能に出会えるチャンスになることを期待しています」
ヴィシャル・シャー◎インスタグラム製品部門責任者としてコンシューマーおよび、広告主向けプロダクトの統括を行う。カリフォルニア大学バークレー校のコンピューターサイエンスとビジネスの学士号を取得しており、2018年にはアメリカ米国のビジネス誌「FAST COMPANY」による「最もクリエイティブなビジネスパーソン100(100 Most Creative People in Business)」の9位にも選出された。