インスタグラム2年ぶりの新機能 トップが語った「リール」の狙い

8月5日(日本時間)、インスタグラムの新機能「リール(Reels)」解禁となった。最大15秒の動画を作成し、フィードやストーリーズにシェアできるというもので、2018年6月の「IGTV」のローンチから約2年ぶりとなる大型の新機能となる。

開発から約50カ国でこの機能が使用されるようになるまでの道のりと、リールの今後の展開について、インスタグラム製品部門責任者のヴィシャル・シャーに話を聞いた。


TikTokとの大きな2つの違い


今回ローンチされたリールは、最長で15秒の動画を作成・投稿できる新機能で、動画に音楽を載せたり、簡単に編集ができたりするのが特徴だ。

「動画アプリ」というと、世界的にTikTokが多くのユーザーに使われているが、シャーは、リールとTikTokとの大きな違いはふたつあるという。多くのユーザーに見つけてもらいやすいという点と、より簡単に動画を作成することができるという点だ。

「インスタグラムのユーザーには、実際にホーム画面から『発見タブ(explore)』のボタンを押してもらうのがわかりやすいと思います。普段からよく見ている趣味に関連する動画や、興味を持ちやすいユーザーが投稿した動画など、自身の嗜好にあったコンテンツを発見しやすくなっていることが、動画を見る際のもっとも大きなメリットです」

動画をアップする際のメリットについては、「初心者でも簡単にコンテンツを作できるハードルの低さが魅力でしょうか。フォロワーがまだ少なく、動画編集に慣れていない人でも見栄えのいい動画が作りやすくなっています」という。

「ローンチ時点において発見タブに表示されるのは、日本ではお笑い芸人の渡辺直美さんや、DJのタク・タカハシさんなど、影響力のある方々がトライアル段階で投稿してくれた動画が中心になりますが、今後すぐに、無名のクリエイターのコンテンツで溢れることを想定しています」(シャー)



発見タブを使った際のイメージ

TikTokに関しては、マイクロソフトによる買収が世界中で話題となっているが、シャーは両社の動きを特に注視をしていないという。

「今後どのような方向に事が進むか、もちろん僕にはわかりません。ただ、動画アプリのユーザーにとって、選択肢が増えることはポジティブな変化になると確信しています。各サービス、それぞれに特化したクリエイターもきっと生まれるはずですから」
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文=守屋美佳 写真提供=インスタグラム

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