ディズニーが映画「ムーラン」劇場公開を断念、Disney+で配信へ

ムーラン役 リウ・イーフェイ(Gregg DeGuire/FilmMagic)

米ウォルト・ディズニーは8月4日、映画「ムーラン」の米国の劇場公開を中止し、動画ストリーミングサイトDisney+で配信すると発表した。新型コロナウイルスの影響で映画館の営業再開が危ぶまれる中で「ムーラン」は、劇場公開を経ずにストリーミングで公開される主要なハリウッド作品の先がけとなる。

1998年のアニメ版をリメイクした実写版「ムーラン」は9月4日からDisney+で視聴可能になる。ただし、この作品を視聴する際には、6.99ドルの月額費用に加え、29.99ドルを追加で支払う必要がある。

中国などのDisney+が利用できない国においては、「ムーラン」は映画館で公開される。ディズニーは当初、この作品を3月に劇場公開する予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて3回に渡り延期していた。

ディズニーCEOのボブ・チャペックは、同社が今後も劇場公開を回避する計画は無く、今回の措置は特例であると述べた。しかし、これをテストケースとして顧客の反応を探っていくと話した。Disney+の契約者数は現在、6050万人とされている。

米国の映画館の大半は8月中旬から下旬にかけて再開を予定しており、ディズニーは「ニュー・ミュータンツ(New Mutants)」を劇場で公開する計画だ。しかし、メジャー作品の多くは既に2020年の年末以降に公開が延期されており、「クワイエット・プレイス PARTII」は9月4日、「ワンダーウーマン 1984」は10月、「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」は来年4月の公開予定となっている。

そんな中、クリストファー・ノーラン監督の「TENET テネット」はパンデミック後に劇場公開される最初のメジャー作品として、9月の第1週から一部の米国の映画館で公開が予定されている。

編集=上田裕資

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