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ニーマン・マーカスCEOのジェフロイ・バン・ラムドンク(Photo by Pascal Le Segretain/Getty Images for The Business of Fashion)

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)では、米企業3600社以上が破産保護申請を行った。こうした企業には、JCペニーやハーツ、Jクルー、ピア・ワン、ブルックスブラザーズ、ニーマン・マーカスなどの著名ブランドが含まれている。

こうした多くの企業は、経営悪化の原因が新型ウイルス流行にあったと説明しているが、これは都合の良い言い訳だ。実際には、こうした企業の大多数は経営を誤り、膨大な負債をため、自社株買いを行って緊急時のための蓄えを失い、最高経営責任者(CEO)や役員に多額の報酬を支払う一方で、変化する環境やトレンドについていくために必要な顧客とのすり合わせにもイノベーションにも取り組んでこなかった。

英ロイター通信によると、JCペニーやハーツなど破産した大企業の多くは、保護申請前の数カ月間で役員らに数百万ドル(数億円)単位のボーナスを与えていた。中には、破産保護を求めるわずか5日前に賞与を承認していた企業もあったという。米国では2005年に成立した破産法で、破産状態にある企業が役員に残留特別手当を支払うことが禁じられており、破産申請前のボーナス支払いはこの法律を迂回したものとみられる。

創業100年を超える百貨店大手JCペニーは、破産保護の申請直前に数百万ドルを経営幹部に支払っていた。同社が規制当局に提出した書類によると、同社はジル・ソルタウCEOに450万ドル(約4億8000万円)、他の役員3人にそれぞれ100万ドル(約1億1000万円)の特別手当を支払った。また、米各地の空港でレンタカー事業を展開するハーツは、破産申請の数日前に役員らに対して計1600万ドル(約17億円)以上の特別手当を支給した。

子ども向けにゲーム機を備えたピザ店を展開するチャッキーチーズも破産を申請した。同社のデービッド・マキリップスCEOは、新型ウイルス流行は同社史上最大の苦難だとした一方で、会社の未来には「自信」を持っていると述べた。この楽観的な姿勢は、マキリップス自身が個人的に手当を受け取っていたことを考えれば当然のことだ。同社は先行きが暗いにもかかわらず、破産発表前にマキリップスを含む経営幹部3人に残留特別手当として300万ドル(約3億2000万円)を支払っていた。

編集=遠藤宗生

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