漢字指定か、記号問題か、記述は何行か
ここ数年の社会の出題傾向は一般的な状況ではどんなものか、を聞いてみると、「4、5年生はもちろん、6年生でも今の時期は、やはりまだマクロに攻めるよりは、とにかく『志望校の選択肢を増やす』ことが効果的と思います」という答えが返ってきた。
そして、選択肢を狭めないためにも、この夏こそ、本当に重要キーワードを徹底的に覚えてほしい、と。「その先に、重要になる『志望校別対策』が待っています」。
6年生の夏だとしたら、たとえば野村氏の人気テキスト「暗記の極意777 シリーズ」の777問の答えも、「漢字で書ける」ことをゴールとすると、実はそれなりに時間がかかる。
「まずは777個のうち、たとえば秋までに622個、口に出して言えるようにすることを目標にしましょう。その次に、ひらがなが混じっている、一部漢字で書けるようになる、というふうに段階を踏んでいくのです」
なぜなら、「得点力」を考えたとき、漢字で書けることがプラスにならない場合があるからだ。というのも、「漢字で書きなさい」という縛りがない、いわゆる「漢字指定」のない学校も最近は多いからだ。また、記号問題が主という学校もある。そのためにも、重要キーワードは広く薄く、口で言えるを完璧にした上で、漢字で書くことを目指すのが、断然効率的だ。
「志望校の選択肢が決まってきたら過去問を見て、出題方式が『漢字指定』か確認するといいでしょう」
ちなみに「地図記号」や「地形図問題」は、そもそも出題する学校としない学校が顕著に分かれるという。「記述式」もさまざまで、自分の考えや意見を100字以上で書かせる学校もあれば、記述は出題されたとしても「1問」、しかもたった「1行」という学校もある。過去問対策は本当に重要だ。