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フォーブス ジャパン ウェブ編集部 エディター


野村氏自身、社会が小学生のころから得意だったという。国語は長文の出題文が自分にしっくりくるか、算数は得意単元が出るか、などによって得点が大きくブレたのに、社会には裏切られなかったことから、社会は「自分の味方、あてにできる教科」と気づいたのだ。そして、「どの教科の1点も同じ1点なら、取りやすい社会を確実に取っていけばいいんだ」と悟ったのだという。

「そもそも、小学生くらいの子はみんな優秀です。点が取れないのは、大人のやらせ方、教材の与え方が悪いだけなんです。たくさんの種類のテキストや問題集があっても、やる気が削がれるだけ。重要なのは、大人が範囲を狭めて、『これだけやっていればいい』を示して上げることです」

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Getty Images

社会で0点をとってしまうような子でも、家庭学習で重要キーワードを暗記する時間を取れば1カ月後には、たとえば50点満点のうち10点は取れるようになるという。なぜならそれまでは、「塾にただ通うだけで、家で全く覚えようとしなかった」だけだからだ。「先に言ったように国語や算数にばかり時間をとられていたことが原因の場合が多いですし、そうでなくても苦手意識とか、ともかく外的要因であることが多い」。

そして、10点が取れるようになり、ちょっとした暗記のスイッチが入ってくると、だいたいの子は、その1〜2カ月後には50点満点の「半分」くらいは得点できるようになる。

自著『中学受験 第一志望に合格したいなら“社会”の後回しは危険です』(ダイヤモンド社)には、「社会で習う内容が理解できないのではなく、暗記するクセのついた『暗記脳』になっていないだけなのです」と書かれている。「断言できますが、覚えることが不得意な子どもはいない。『暗記』にきちんと向き合っていないだけ。覚えるための時間を取っていないだけなんです」。

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野村氏の社会科ライブ講義風景から

「社会の塾任せ」は要注意


野村氏は「家庭学習で『暗記』の時間を確保したかどうかだけが、社会の偏差値の差の根拠と言っても言いすぎではない」という。

「社会が苦手な子は一般的に、問題演習ばかりしていることが多いんです。重要キーワードを覚えていないのに問題を解くという『動作』ばかりをしている。その前段階に必須な『暗記』が抜けているので、真っ白い回答欄をたくさん残して時間切れ、なんとなく正解を見る、の繰り返し、つまり、学習ではなく『作業』になってしまっているんです」

つまりは、塾から帰ってから「家で暗記する」というプロセスがぽっかり抜けていることが問題なのだ。「家庭学習では、重要キーワードの暗記こそが肝心です」。

文・編集=石井節子

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