I cover online marketplaces from a retail brand's perspective

Jun Sato/WireImage

高級ブランドの多くはこれまで、アマゾン・ドットコムのサイト上でも商品を売りたいという誘惑に抵抗してきた。よく引き合いに出されるのは、「高級ブランドはトイレットペーパーが売られているところで自社の製品を販売したくないのだ」という見方だ(皮肉なことに、今年はトイレットペーパーもぜいたく品のようなものになったが)。

その高級ブランドがいま、アマゾンでの販売に対する関心を高めている。新型コロナウイルスのパンデミックで各国の都市がロックダウン(都市封鎖)されたことにより、買い物の大半がオンラインに移行。この変化は一定の程度において定着していくだろう。また、米国ではすでに高級百貨店ニーマン・マーカスなどが破綻しているが、これはまだまだ序の口と考えられる。

一方、消費者はこれまでもアマゾンで、サードパーティ業者を通じて高級コスメを購入しており、現在も売れ行きはいいという。ラ・メールやシャネル、ディオールといったブランドのコスメの販売は、ここ数カ月も好調だ。

景気が悪化すると、エルメスの「バーキン」ほどの高価なバッグを買えなくても、高級ブランドの口紅など“ちょっとしたぜいたく品”を購入する消費者が増える傾向がある。その「リップスティック効果」は、すでに出始めているとみられる。

高級ブランドにとっては「善し悪し」


高級コスメを取り扱うアマゾンの「プレミアム・ビューティー」プログラムは、登録するブランドに「ブランドゲーティング」というほかにはないメリットを提供する。

これは、アマゾンがブランドの商品を“ゲートでコントロール”し、取り扱いを認めるサードパーティ業者を制限するもの。シャネルなど、第三者によって不当な安価で商品が取引されることに悩まされてきた高級ブランドにとっては、直面する問題の解決にもつながるかもしれない(あまりにも低価格で販売されている商品には使用期限が切れたものなどもあり、顧客のブランド体験に悪影響を与えている)。

編集=木内涼子

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