──コロナ禍で選挙活動にも大きな影響があったと思います。最後の街頭演説は「街宣ファイナル」として外で大々的にやる予定が、新型コロナウイルスの影響でYouTube配信に切り替えていましたね。
柴田さん:私は2012年の選挙戦からお手伝いをしていますが、無党派層に訴えるためにも、いかに街頭宣伝活動で多くの人と触れ合うことが大事なのか、実感してきました。それが今回はコロナの影響でできず、本当に残念でした。その代わりに、Zoomを使って市民に参加してもらって、対話をするオンラインイベントを重視してきました。
感染症対策は、選挙対策本部が一番苦心した点です。結局、密の状況を避けるために、街宣の場所については一切告知しないことになりましたが、「ネット配信をやるので必ず見てください」と発信していました。
多くの人に生で伝えられないのはすごく残念でしたし、支持者の方からは「なんで場所を教えてくれないの?」という問い合わせもあり、「感染症対策で」と答えるのが心苦しかったです。現場でも選挙事務所でもフェイスシールドにマスク、消毒液でこまめに手を消毒したり、感染症対策マニュアルを作ったり、対応に追われてきました。
さきほど、#宇都宮けんじ が感染拡大を防ぐため、一人で行なったフィナーレ演説の録画はこちらでごらんになれます。
— 宇都宮けんじ 広報 (@utsukenpress) July 4, 2020
「都民の生存権がかかった選挙。自己責任社会から社会的連帯。希望のもてる東京へ」#東京都知事選 #Iamwith宇都宮けんじhttps://t.co/BaxmxZPfzYpic.twitter.com/jCJ2O77T0T
──都知事選で各陣営がツイッターのトレンド入りを狙っていたという報道もありましたが、どうでしたか。
柴田さん:狙っていたわけではありませんが、「#Iamwith宇都宮けんじ」が投票日の数日前にトレンド入りしたのは嬉しかったですね。これは文化人や著名人、作家などの応援メッセージの2分ほどの動画を投稿する時に使っていたハッシュタグでした。浸透するといいなとは思ってましたが、いつの間にか広がっていました。
「#私たちは微力だけど無力じゃない」などは、宇都宮さんの演説の言葉です。長い運動の経験から生まれた数々の名言は、2012年の選挙のときから発信するようにしていました。
──インスタグラムのハッシュタグ「#じわるうつけん」や「#デコるうつけん」は、弁護士としての地道なイメージとは違って、驚かされました。後者では、「正直・公正・マジ実直」とデコレーションされた画像があり、ギャルっぽい雰囲気で面白かったです。
Mさん:「#デコるうつけん」は、ある投稿者の方がストーリーズでメンションをつけてくれて発見しました。ちょっとびっくりされるかもしれないけど、真面目なところも紹介した上で、崩した感覚でストーリーズでもシェアしました。
「私にはデコることしかできないんだけど」という投稿を見て、公式アカウントから「ありがとうございます」と紹介すると、次の日の朝に新しいバージョンが投稿されていて、自分自身毎日の楽しみになっていました。他の人も「#デコるうつけん」に自分で飾った宇都宮さんの画像をシェアするようになり、盛り上げてくれました。
「#じわるうつけん」 は、オフショットを見てじわじわと面白さを感じてもらいたいと楽しめる投稿にしました。
筆者が公式アカウントのストーリーズで見かけた #デコるうつけん の投稿(スクリーンショット)