ビジネス

2020.07.31

米マクドナルドらファストフード3社、年内1400店舗を閉鎖へ

Noam Galai/Getty Images

米国のマクドナルドとスターバックス、ダンキンの3社は、新型コロナウイルスのパンデミックによる売上の減少を受けて、合計で1400店舗を閉鎖する見通しだ。

ダンキン(旧社名ダンキンドーナツ)の2020年第2四半期の売上は前年同期比20%減となり、2020年末までに全店舗の約8%にあたる800店舗を閉鎖すると宣言した。この800店舗には、ガソリンスタンド併設コンビニ大手の「スピードウェイ」との提携で運営していた450店舗が含まれている。ダンキンはスピードウェイとの提携を年内に終了する。

ダンキンCFOのKate JasponはFoxビジネスの取材に「店舗の絞り込みを行うことで、当社は新たな時代に向かい、多様なメニューとエクスペリエンスを提供していく」と話した。

マクドナルドの第2四半期の売上も前年同期比30%減となり、年内に200店舗を閉鎖する。CNBCによると、閉鎖される店にはウォルマートの敷地内の店舗が含まれているという。

さらにスターバックスの第2四半期の売上も前年同期比38%のマイナスだった。同社は2021年にかけて400店舗を閉鎖する見通しで、今後は持ち帰りやドライブスルーへの投資を拡大するという。

大手のファストフードチェーンが軒並み苦戦する中で、ほぼ唯一、売上を急増させたのが、ハンバーガーチェーンの「Sonic」だ。同社はドライブイン形式の店が特徴で、車に乗ったまま敷地内に乗り込み、車内で食事を楽しめる。

Sonicの最大の売りはカーホップ(carhop)と呼ばれる店のスタッフで、ローラースケートに乗って、車のウィンドウまでハンバーガーを届けてくれる。今年5月に前年同期比30%増の売上を記録した同社は、今後さらに店舗数を増やし、テイクアウトにも注力を開始する計画だ。

ハーバード・ビジネス・スクールのレポートによると、レストランの多くはテイクアウトやデリバリーに注力して、パンデミック後の厳しい状況に適応しようとしている。しかし、口コミサイトのYelpによると、同社のプラットフォームに掲載されていた約2万6000軒の米国のレストランがパンデミック後に休業し、その6割が廃業に追い込まれた。

編集=上田裕資

タグ:

連載

新型コロナウイルス特集

ForbesBrandVoice

人気記事