リフォームやリノベーションの仲介サイトを運営する米ホームアドバイザー(HomeAdvisor)のダン・ディクレリコは、「外出制限は、(家のなかにおいて)機能しているものとそうでないものについて、厳しく評価しなおす機会になりました」と述べている。
ニーズが増しているのは──
ディクレリコは、「地下室をつくり変えたり、新たにつくったりすることはいつでも可能ですが、大抵の場合、住宅のなかで何か変えることができる面積は限られています」と指摘する。
これまでは多くの人が、キッチンのテーブルで仕事をしたり、大型のクローゼットにテーブルを押し込んで仕事用のスペースにしたりすることで満足していたかもしれない。だが、バーチャルミーティングの時代には、ズームでの会議やウェビナーに適したインテリアデザインが求められるようになっているという。
「いまのホームオフィスは、大勢の人が集まる場所としての役割も果たす必要があります。ですから、見た目も機能もどちらも同様に重要です」
マスターベッドルームが広い場合は、それまで読書スペースやドレッサーを置いていたようなスペースを使い、ホームオフィスにする人が多いとのこと。
また、複数の機能を果たせるスペース(「フレックスルーム」とも呼ばれる)をつくることへの関心も高まっているという。
「ホームオフィスとして使っているときには、(バーチャルで)ほかの人たちが集まる場所になるかもしれません。ですが、ペロトンバイクを置いたり、ヨガマットを敷いたりすることもできるため、ホームジムとして使うこともできます。ソファベッドやサイドテーブルを置けば、ゲスト用のベッドルームにもできるでしょう」
そのほか、外出制限が何カ月も続いたことで、家のなかにモノが増えている人が多いという。新たに保管スペースが必要になったり、これまでにないほど整理整頓の必要性が高まったりしている家が増えている。結果として、クローゼットやキッチンのパントリーのつくり替えに対する関心が高まっている。