6月の売上高は、アジア太平洋地域では前年比9%増となった。また、中国では外国への旅行が制限されていることが、同国本土での売り上げを押し上げることにつながっている。主に皮革製品の需要が旺盛だったことから、売上高は急速に回復。同30%増となった。ただ、それは同時に、欧州市場の回復の足を引っ張る形にもなっている。
米国市場の売上高は、「ほぼ90%が国内の消費者によるものであり、旅行客から深刻な影響を受けるものではない」という。ブラウンは同国市場について、「大幅に回復しました。これは心強いことです」と述べるとともに、新たなロックダウン(都市封鎖)の影響に懸念を示している。
コスト削減を急ぐ
バーバリーにとってより差し迫った問題は、コストの削減だ。主に英国以外の国で、事務所などの一部を閉鎖する方針だという。これにより、今年度は3500万ポンド、来年度は5500万ポンドの削減を目指している。また、人員削減に伴い4500万ポンドの特別損失を計上する。世界全体で働くおよそ1万人の従業員のうち、約500人を解雇する予定だ。
同社はその他のコストの削減により、ポップアップストアの運営やイベントの開催、(消費者の行動を誘発するための)デジタル・アクティベーションなどに力を入れる計画だという。