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特定の業界に属する米国企業は、引き続き中国に大きく依存している。特に目立つのが、電子部品やコンピューター部品だ。アップル製品の多くは、電子機器受託生産大手フォックスコン(鴻海精密工業)の中国工場で生産されている。

中国における米バイヤー向け電子機器の検査数は増加しており、2020年5月には7.5%増、6月にはプラス15%だった。

中国における検査・監査の需要を調査したQIMAのデータを見ると、2020年に入って以降、中国からの調達は減少と回復が繰り返されており、「W字」カーブを描いていると、調査報告書「QIMA 2020年第3四半期バロメーター(QIMA Q3 2020 Barometer)」の作成者は述べている。

2020年1月から2月の工場検査は、ロックダウンの影響を受けて、前年同期比で33%減少。その後の3月には、中国の製造業が回復の兆しを見せて12%減にとどまったが、4月には再び減少して、前年同期比で22%減となった。これは、米国やヨーロッパでロックダウンが実施され、西側バイヤーからの需要が減ったためだ。

ヨーロッパでは、新型コロナウイルスの予防規制が緩和されつつあり、5月以降は検査や監査の依頼が増加傾向にある(5月は前年同期比でマイナス5.5%、6月はプラス1%だった)。

QIMAによれば、中国回復のかげで重要な役割を果たしているのがヨーロッパのバイヤーだ。監査依頼は、5月に16%増、6月には28%増となった。

第1四半期と第2四半期を通じて、生産から物流、品質管理検査に至る世界的サプライチェーンでは、いくつものリンクに対してパンデミックによる影響が生じたが、病院向けの個人防護具(PEE)は、こうした影響をいくぶん和らげる要因となった。

PPEはさらに、西洋諸国の小売業界から衣料品生産の発注が入らなくなった縫製工場にとって命綱となった。2020年前半、中国にあるアパレル工場の検査と監査は21%減少。中国をはじめ、ベトナムやバングラデシュ、カンボジア、ミャンマーなど多くの国々では、ポロシャツではなくPPEやマスクの製造に、労働者を投入することになった。

そういった対応をした企業の数は、パンデミックの最中に事業を継続すべく軌道修正した工場の監査件数に反映されている。2020年1月から5月までで、QIMAが実施したPPE製品の検査量は30倍も増加した。6月までの3か月間で、検査を行ったマスク数は12億枚以上に達し、そのほとんどは中国で実施された。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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