ロックダウン(都市封鎖)措置の導入を受けて、カクテルを配送したり、純粋な販売を通じて在庫を処分したりといった事業の転換を行った店もあれば、じっと我慢をし、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守った上での営業再開許可を待った店もある。
客の方はその間、ズームを使ったハッピーアワーやインターネットを通した集まりといった新たな習慣を作り上げてきた。人々は、自宅の裏庭やリビングルームから飲み会に参加することに慣れ、食料品と同様にバー業界でもデリバリーの需要が増えた。自動のポッド型カクテルマシンからクラフト製氷機まで、カクテル愛好家向けの技術も発達し、大手アルコールブランドが提供するあらかじめ準備されたカクテル商品もあらゆるレベルで進化している。
自宅でカクテル作りを楽しむ際には、ちょっとした工夫で大きな違いが生まれる。プロのバーテンダーが使っている方法にならえば、自信を持ってカクテルを作れるようになるだろう。
1. 下ごしらえをする
下ごしらえは料理に限ったものではない。自宅のバースペースのそばに置いた小さな冷蔵庫に、レモンのスライスやシンプルシロップなどの材料を準備しておけば、作れるドリンクに多くの選択肢が生まれる。さらに一段階進んで、シロップをバニラや唐辛子などで風味付けしたり、ピッチャーのカクテルを事前に作っておいたりしてもよい。
生のトマトやレモンを使ってブラディーメアリーやシャンディといった手の込んだカクテルを作ってみよう。また、小さな植木鉢でハーブを育てれば、装飾や風味付けに使える。
2. キッチンも活用する
バーテンダーの中には、調理場からの材料を使う人もいる。特に、甘い素材や、風味のある素材だ。先述のハーブに加え、キッチンにある食材はカクテルにさまざまな風味や食感を加えることができる。(キッチンにはミニバーよりも大きな保管スペースがあることは言うまでもない)
スラッシュを作る際には、氷ではなく凍らせたフルーツを使おう。また、フルーツをグリルすれば、何とも言えない味わいを付け合わせとして使える。
他に何もない場合は、高級なアイスクリームをクリーミーなカクテルのベースとして使おう。例えば、ココナッツパイナップルのアイスクリームとスパイスを加えたラムを合わせれば、ピニャコラーダに近いものができる。