経済・社会

2020.07.27 06:30

コロナ規制緩和で、米国のプライベートジェット業界が活況


チャーター機は、国内の目的地へ飛ぶケースが増えたのに加えて、ペット連れの乗客を世界各地に運ぶようになった。民間航空会社の多くがペットの輸送を一時休止しているため、ペット同伴で搭乗するにはプライベートジェットしか手段がないのだ。モナーク・エア・グループでは過去3か月で、ペット同伴の乗客が10%増えている。

制限の多い旅行を避けられる


民間航空会社がフライト数を制限しているため、プライベートジェットは簡単な移動手段にもなりつつある。「プライベートジェットを利用すれば、3時間ほどで目的地に直行できるという利点があるだけではない。現在の民間航空会社での旅行は、混雑した空港2~3か所を経由して丸1日かかるようなものになっているが、そうしたことも避けられる」とギトマンは述べる。

また、プライベートジェットによる移動が人気を集めている理由には、チャーター料金が下がっていることもあるかもしれないという。ジェット燃料が最低水準まで下落しているからだ。それに加えて、「コロナウイルス支援・救済・経済保障法(CARES)」で、航空輸送にかかる連邦消費税7.5%が、2021年1月まで一時的に課税見合わせとなっている。つまり消費者は、プライベートジェットをこれまでと比べて15%から20%ほど安く利用できるわけだ。

「航空会社にとって、これはフライト中の顧客体験だけにとどまらない大きな問題だ」とギトマンは話す。「今のところは、機内でソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保戦略)を実践するのは不可能だ。航空会社はそれをなんとかしなければならない」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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