フォーブス ジャパンは、7月22日発売のForbes JAPAN 8・9月号でプロジェクト概要、ウェブサイトにて開会式に登壇する4つの取り組みの詳細について紹介する。その第2弾、第3弾は、ともに高校生を中心に、自分たちの新しい可能性を見出してもらう取り組みだ。一つは、高校生たちとの対話を通して、彼ら彼女らの自己開示を全力で応援する「にゃんます大作戦」プロジェクト。もう一つが、コロナ禍で中止された修学旅行を、高校生が自分たちの手で企画しようとする「オンライン修学旅行プロジェクト」だ。
「『プログラミングに没入します』というラインのメッセージが届いたんですよ。それが大事だと思うんですよね」
そう話すのは、「にゃんます大作戦」プロジェクトのメンバーである、桐蔭横浜大学客員研究員の橋新功一だ。プロジェクト発起人である、東京大学教育学部4年の増子彩夏。東京大学経済学部4年の葉山裕基の3人で名古屋の高校生と話をした時のことだ。
「彼はプログラミング大好きの高校2年生。大学進学を目指すため、勉強との両立を試みたんですが、バランスが取れなくなって、どちらもうまく行かなくなった。僕は、没入は意図して生み出せるものではないし、それほど好きなものを見つけていることは素晴らしいと思うんです。自分で制限することはもったいない。だから、彼と話をした後にラインメッセージをもらったのはうれしかったですね」(橋新)。
にゃんます大作戦は、元々は彼ら3人が全国の高校を回る全国行脚するプロジェクトだった。7月中旬から東京でコロナ感染者数の増加により、オンライン相談室に変更した。とはいえ、そこで3人が実現させたい思いは変わらないという。
発起人の増子はこれまで4000人の高校生と対話し、合宿を開催してきた。それは高校生時代の原体験があるからだ。
「私は、進路もピンとこず、勉強も課外活動もろくにしない『ザ・普通の高校生』でした。それが、とある合宿に参加して、かっこいい大学生と出会うことで、『自分もこうなりたい!』と変わることができました。大学生からも『大丈夫!きっとできるよ』と応援してもらえ、目標に向かって本気で挑戦したいと思うになりました。この経験を通して、『限界は自分の思い込み』だと気付きました。だからこそ、可能性に蓋をしてしまっている高校生が勇気を出して蓋を取る瞬間をそばで見守りたいと思ったんです」(増子)