1位に輝いたのは、北京に本社を置くバイトダンスの動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」。米国で高官から利用を禁止すると脅され、インドでは今月ダウンロードが禁止されるという逆風にさらされながら、引き続きトップを保った。
2位は、中国生まれの起業家が創業した米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズのオンライン会議アプリ「Zoom(ズーム)」。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって躍進し、米マイクロソフトの「Skype(スカイプ)」など並み居るビデオ通話系アプリも抑えた。
ドゥーロフ自身にとっては、Telegramが順位を3位上げたことがうれしいニュースだった。ロシア出身で、現在はどこか(ドバイ? カリブ地域?)に自主亡命中の身であるドゥーロフは16日、Telegramファンに感謝の気持ちも伝えている。
米中以外のアプリでトップ10入りを果たしたのは、欧州発(ドゥーロフらが開発し、ドイツ企業が運営する)Telegramだけだ。通信内容を暗号化して送るためセキュリティーが高いTelegramは、ドゥーロフがロシア連邦保安局(FSB)に暗号キーの提出を拒否したことでも名を上げた。
「Telegramのユーザーが1人増えるたびに、権力が企業から人々の手に取り戻されていく」。ドゥーロフはTelegramの自身のチャンネルで、35万人を超えるメンバーにそう強調している。
月あたりのアクティブユーザー数では、フェイスブックの運営アプリ(「Facebook」「WhatsApp(ワッツアップ)」「Facebookメッセンジャー」「Instagram(インスタグラム」)が1位から4位まで独占し、ツイッターがそれに続いた。Telegramは10位だが、1〜3月期からSpotify、Netflix(ネットフリックス)との差を詰めている。