実質的価値が、タイミングよりも大事だ。現在の経済状態でも繁栄している新たな企業がある。レブ1ベンチャーズ(Rev1 Ventures)のベンチャーアクセラレーション・投資担当副社長であるウェーン・エンブリーは、事業を立ち上げたいがどのようにすればよいか分からない場合はプロセスを市場、資本、人材、事業、商品の5つのカテゴリーに分解することを提案している。
1. 市場の調査
創出される全ての事業に大きな市場があったとすれば、失敗する企業の数ははるかに少ないはずだ。起業をする前に調査を行い、何度もその有効性を確認しよう。あなたの商品への需要は世界の現状に依存するのではなく、持続可能性があるようにすべきだ。
起業で重要なのは顧客で、顧客とつながるまでには時間がかかる。試作品を作る前に、本物の顧客を使って解決策や商品の妥当性を確認しよう。顧客にあなたのコンセプトの正当性を確認してもらえなければ、商品は買ってもらえないだろう。それほどシンプルなことなのだ。
理想の顧客の完全なペルソナを作り上げよう。どこに住んでいて、仕事は何をしていて、仕事でどのような責任を持つのだろう? 理想のペルソナの全ての側面を確実に理解することで、それを基に商品やサービスを設計することができる。
2. 資本を集める
現在は、資本集めが通常より難しいかもしれないが、それも驚くことではないだろう。事業立ち上げの堅実な計画を立てること。始めてすぐの時点から投資家を感心させられるよう、財務状況を整えておく。資金調達には非常に多くの時間がかかることを心に留めておく。経済状況が非常に良い状態でもそうなので、現在はなおさらだ。
スタートアップの世界では、キャッシュフローが生き残りを決める。自分の企業が解決した問題を1文で説明できるだろうか? その1文は、投資家の協力を得る上で最も重要なものだ。自問する必要がある問いには、次のようなものがある。
・必要なときに活用できる追加の資金があるか?
・その場合、いくらをどこから得るのか?
・優先事項は何か? 関連経費を捻出するのに十分なキャッシュフローがあるか?
上記の問いへの答えが前向きなものでない場合は優先事項を減らし、すぐになくせる経費に何があるかを見極めることを考えよう。