外科医が教える、ビジネスパーソンが眠れない4つの理由

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なお、現在は医師の処方箋がなくても、薬局で購入できる市販の睡眠薬があります。有効成分はヒスタミンH1受容体拮抗薬であり、「ジフェンヒドラミン塩酸塩」と言われる抗アレルギー薬や、感冒薬などに使用されるものが含まれています。

睡眠薬は、一過性の不眠には有効ですが、慢性の不眠症などで連日服用すると効果が薄れると言われています。うつ病に伴う不眠なのに、自分で判断して薬局で睡眠薬を使用し続けたことで、鬱症状が悪化する例もあります。くれぐれも、自己判断での薬の乱用は避けてください。

また、最近では、メラトニンなど睡眠導入効果があるとされるサプリメントが、薬局やネットで手軽に購入できるようになりました。その効果や副作用については、現在のところ、有力な科学的根拠は十分に出そろっていないようです。

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確実に言えることは、サプリメントが睡眠障害を完治させる万能役ではないということです。眠れない原因を特定しないままサプリメントに飛びつくと、根本的な問題を解決しないまま、「サプリ漬け」になる恐れがあります。

「睡眠習慣の改善にいろいろと取り組んだけど効果がなかった」という段階で初めて試してみるくらいが、ちょうどよいでしょう。

いかがだったでしょうか。『一流の睡眠』では、どのように戦略的に良質な睡眠をとるか。朝、昼、夜、1日の流れの中に即して、現実的で効果的な「快眠の技術」をお伝えしています。ぜひ、参考にされてみてください。

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文=裴英洙

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