世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版


9. 専門性も必須。自分だけが付加できる価値を


null
Getty Images

今まで対面が当たり前だったインタビューや取材も、コロナをきっかけに一気にオンライン化しました。今後はこれがスタンダードになるかもしれない。テクノロジーがどんどん進み、近いうちに、高精度の音声起こしツールも出てくるでしょう。そんな時代に価値のあるライターになるためには、いかに「本人発信を超える原稿が書けるか」がキーであると思っています。

発信だけなら誰でもすぐにできるからこそ、誰かの考えや思いを、“発信者の言葉以上”に的確に表現することがライターの価値になるはず。必ずしも、インタビュー相手を過剰に持ち上げればいいわけではありません。客観的な立場だからいえる問いを重ねることで、その人が気づいていない面や、自分だけでは至らなかった思いを引き出していく。そしてそれを、届けるべき人に響く言葉で表現することで、本人の発信を超えていく。そんな資質がこれからの時代のライターには必須であると考えています。

どんな業種であっても自分の名前で仕事をするのであれば、求められている専門性にプラスして、「自分だけの付加価値をどれだけ与えられるか」にこだわった方がいいと思っています。独立すると、企業のように教育担当の上司がいるわけでも、研修があるわけでもない環境で、自分の成長に貪欲になり、自己研鑽を積んでいかなければいけません。だからこそ、新しい仕事にチャレンジしたり、インプットの機会をつくるなどして、常に自分の力を磨き続けていきたいものですね。

10. 価格設定を安易に下げない


会社に属さず、独立して仕事をしていくためには、価格交渉は必須スキル。価格設定は安易に下げない方がいいでしょう。自分を安売りすることは、自分自身の価値を低く評価しているということ。そのような仕事を続けていくと、自己肯定感が下がってしまううえに、報酬を得るために、多くの仕事を引き受けて体を壊してしまうことも考えられます。

もし、報酬は低いけれど、どうしてもチャレンジしたい案件があったら、「今回は自分にとってこういうメリットがあるから請ける」「条件度外視で請けており、イレギュラーである」と伝えることは忘れずに。

私は報酬に関してはフラットに話すようにしています。初めてのクライアントとのお仕事のときも、「〇〇さんとは○○円くらいでお仕事しています。貴社はどんな感じですか?」と、こちらから聞くこともあります。それで気を悪くされたことはあまりなく、「業界水準を初めて知った」と感謝されたこともありました。

文=豊田里美

PICK UP

あなたにおすすめ