疲労撃退は一流の睡眠法、「ターゲット・スリープ」で

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「脳と心の疲れ」をとる時間帯、「体の疲れ」をとる時間帯


レム睡眠時は、脳は活動して記憶の整理等を行なっています。うつ病を予防する役割があるとも言われるほど、脳にとって貴重な睡眠段階です。レム睡眠時は「脳の定期的なメンテナンス時間」と考えてもよいでしょう。

一方、ノンレム睡眠時は、脳の温度が低下して機能もダウンしています。そして、全身のあらゆる部位で「修復」が行なわれています。傷んだ筋肉の修復、肌荒れからの復活、血流停滞の解消などです。そして、体の免疫力を高めて、病気を治す時間帯でもあります。ノンレム睡眠は「肉体的疲労回復のためのメンテナンス時間」と言えるでしょう。

つまり、レム睡眠・ノンレム睡眠の両方が、体、脳、心すべての疲労回復にとって必要なのです。

「90分サイクル神話」にダマされるな


ノンレム睡眠とレム睡眠の1サイクルは、おおよそ90分と言われ、これが「睡眠時間を90分単位で考えると良い」とされる根拠の1つになっています。

睡眠時間を90分の倍数でコントロールできれば、スッキリ目覚められると考える人は多いのではないでしょうか。

しかし、実はこのサイクルには個人差があります。1サイクルが80分の人もいれば、110分の人もいます。90分は、あくまでおおよその目安にすぎません。

身近に「4時間半睡眠でスッキリ快適に過ごせる」という人がいても、あなたの1サイクルが90分でなければ、4時間半睡眠でスッキリ過ごせるとは限らないのです。

いかがだったでしょうか。『一流の睡眠』では、どのように戦略的に良質な睡眠をとるか。朝、昼、夜、1日の流れの中に即して、現実的で効果的な「快眠の技術」をお伝えしています。ぜひ、参考にされてみてください。

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文=裴英洙

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