「起床後メモ」を2週間。自分だけの最適睡眠時間を割り出せ

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「日中、眠気がつきまとって仕事に集中できない」「ベッドに入ってもしばらく眠れない」「たくさん寝たのに熟睡感がない」

日本のビジネスパーソンの3人に1人が、このような睡眠に関する悩みを抱えていると言われている。

多忙な現代のビジネスパーソンにとって、睡眠時間は削る対象となりがちだ。しかし、パフォーマンスの平均値が高く、かつブレが小さい「一流のビジネスパーソン」になるための最強のビジネススキルは、間違いなく「睡眠」である。

一流の睡眠』の著者、裴英洙氏は、医師であると同時に、経営者、コンサルタントとして「3足のわらじ」を履くビジネスパーソンでもある。

同書では、医師とビジネスパーソン、両方の視点と経験を持つ著者により、32もの「睡眠メソッド」がわかりやすく解説されている。

多忙な毎日を送りつつ、今のスタイルを変えることなく、極端に睡眠時間を増減させることもなく、効率的かつ効果的に睡眠をとって仕事のパフォーマンスを上げる「攻め」の睡眠メソッドを、同書の一部から抜粋して公開したい。


あなただけじゃない。日本のビジネスパーソンはみな眠れない


「何時間眠るべきなのか?」という考え方に囚われてはいけない、というのが私の見解です。とはいえ、周囲の人が何時間眠っているのかは、気になるトピックでしょう。

総務省統計局によれば、平成23年の日本人の平均睡眠時間は全年齢で7時間42分。男性は7時間49分、女性は7時間36分でした。

また、年齢別の睡眠時間を見ると、男女ともに「45〜49歳」がもっとも短いようです。会社で言えば、責任のある地位や役職につく年であり、家庭では大黒柱としての役割が増している時期です。

一方、OECD(経済協力開発機構)が2014年に行なった国際比較調査のうち、各国の15〜64歳までの男女の睡眠時間を比べてみると、日本人は男性が3番目に短く、女性はもっとも短いという結果が出ました。

もう少し詳しい研究を紹介します。睡眠や不眠に関する意識と行動の実態を把握する調査で、「日本、アメリカ、フランスの3カ国で、30歳以上の成人6973人」を対象にした、大規模なアンケート調査があります。
次ページ > 「何時間眠るべきか」の結論

文=裴英洙

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