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決済関連のフィンテック企業「Marqeta」が評価額80億ドル(約8560億円)でIPOを目指していると、事情に詳しい2人の関係者が述べている。カリフォルニア州オークランド本拠の同社は今から2カ月前に、評価額43億ドルで資金調達を実施していた。

Marqetaは来年前半のIPOを計画中であると関係者の一人は述べている。同社はこの件に関し、コメントを控えている。

Marqetaは社員や顧客に対しデビットカードなどの金融カードを発行する企業向けにAPIを提供し、トランザクションの承認にあたっての権限を強化している。

インスタカートはMarqetaのシステムを活用し、生鮮食品の配達員たちが彼らの個人的なアイテムを顧客の注文に加えることを防いでいる。同社は、デビットカードに1回あたりにチャージ可能な金額を制限することで、それを実現している。Marqetaは、インスタカートの1注文ごとに、金額に応じた手数料を得ている。

米国では新型コロナウイルスの感染の再拡大が続いており、消費者らは店舗での対面での決済を避けて、オンラインのサービスの利用を増やしている。このトレンドに乗った企業がMarqetaの主な顧客であり、フードデリバリーのドアダッシュやポストメイツもそこに含まれる。

また、Eコマースでの買い物の際に即時ローンを提供するフィンテック企業Affirmや、スクエアのモバイルバンキングサービスのCash Appも同社の顧客だ。

Marqetaの2019年の売上は3億ドルを上回り、前年から2倍に成長し、4年連続で前年比100%以上の成長を記録した。同社CEOのJason Gardnerは今年の年初にはこれほどの成長を予測していなかったというが、パンデミックがさらに業績を押し上げることになりそうだ。

ただし、Marqetaはまだ黒字化を果たしていないという。

株式市場の指標は、3月の最安値水準から回復を遂げたものの、小売業や銀行を含む大半の企業はまだパンデミックから立ち直っていない。しかし、フィンテック分野の企業は成長を遂げている。

小規模な銀行が業務効率を改善するためのソフトを提供する企業のNcinoは、先日IPOを果たし、株価は200%近い急騰となった。ジャック・ドーシー率いるスクエアの株価も、今年2月以降に43%の上昇となっている。Marqetaも来年のIPOでその流れに乗ろうとしている。

編集=上田裕資

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