コミュニケーションの大部分は、言葉ではなく、話し方や非言語コミュニケーションに基づいている。さまざまな研究によると、人が伝えるメッセージのうち55%からなんと90%が、非言語コミュニケーションの影響を受けると推定されている。
そのなかでも特に、「アイコンタクト」を意識することは、イメージ操作に繋がり、ビジネスでは重要なテクニックと言っても過言ではない。そのため、超一流のビジネスパーソンになるには、好感を与える「アイコンタクト」を極めて周りと差をつけることが必要不可欠だ。
好感を与えるアイコンタクトができるようになれば、初対面の人がたちまちファンになり、仕事や人間関係もうまくいく、人生の強力な武器となる。
清水氏の著書『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社、2020年7月21日刊)から、「超一流が自然と取り入れているアイコンタクト」について、以下抜粋で紹介する。
超一流と普通を分ける「アイコンタクト」
日本人は外国人に比べてアイコンタクトが苦手な傾向がありますが、超一流の方は外国人に引けを取らないくらい相手の目をしっかり見て対応します。超一流とそうでない方の差はアイコンタクトにあるというCAの意見も多く聞かれます。
「WBC日本代表選手の方々が搭乗されたときのこと。皆様とても礼儀正しく感じがよかったのですが、なぜそう感じたかと紐解いていくとアイコンタクトだったと思います。しっかりと目を見て『ありがとう』と言ってくださるなど、ささいなことの積み重ねでも、印象は大きく変わります。野球選手が搭乗されたことはほかにもありますが、WBC日本代表選手の方々のアイコンタクトは格別でした」
「あるサッカーチームの方々が搭乗された際、ゲームに夢中の選手が多く、お飲み物を伺った際も画面から目を離さずにオーダーされる方が多かったのですが、誰もが知っている有名な選手の方だけが、しっかりと目を見て対応してくださったのが印象的でした」
「私が勤務していたエアラインは、国内のさまざまな都市に就航しているため、映画の撮影に向かう俳優の方や、地方巡業の芸人さんなど、芸能人の方もよく乗られていました。そのなかで感じたのが、誰もが知っている有名な方ほどこちらの目をちゃんと見てくださり、コミュニケーションがとりやすいということです。マネージャーさんにオーダーを伝えさせるようなこともせず、きちんとご自身でオーダーされる姿にも好感を覚えました」